本文へ
ナースの現在地診断する

当サイトは広告(PR)を含みます。掲載サービスから報酬を受け取ることがあります。

退職の進め方と手続き

看護師が辞める前にそろえるチェックリスト。もらう書類・返す物・誓約書

更新 2026年10月23日読むのに約7分

辞める前に確かめることは、書き出すと意外と多く、抜けやすいのは請求しないと出てこない書類です。この記事では、もらう書類・返す物・誓約書の3つに絞って、チェックリストにします。

辞める前に確かめることって、書き出すと意外と多いんだよ。

このチェックリストで扱うのは、もらう書類・返す物・誓約書

辞める前の準備は、「いつ何をするか」と「何をそろえるか」の2つに分けられます。退職を伝える前に就業規則・有給・賞与の条件を見ること、伝える時期の決め方など、時期ごとの動きは辞める3か月前から始める準備カレンダーにまとめています。この記事は、そろえる側に絞ったチェックリストです。

  • もらう書類:退職証明書、離職票、源泉徴収票、最後の給与の明細など。請求しないと出てこないものがある
  • 返す物:ユニフォーム、名札、IDカード、鍵、院内用の携帯、借りた本や資料など
  • サインを求められる書類:誓約書、修学資金や研修費の返還に関する書類など

使い方は、印刷するか、スマートフォンのメモに写して、項目ごとに「頼んだ日」「受け取った日(返した日)」「相手」の3つを書き込む形がおすすめです。退職の手続きは、総務・人事・師長・情報の担当と、窓口が分かれていることが多く、誰に何を頼んだかが、あとで分からなくなりやすいからです。

最初に書き込む3つ

請求しないと出てこない書類と、会社が出す書類

退職後の手続きで一番困るのは、必要な書類が手元に届かないことです。請求が要るものと、会社から出されるものを分けて、一つずつ見ます。

  • 退職証明書:使用期間、業務の種類、その事業での地位、賃金、退職の事由について、請求した場合は、使用者が遅滞なく交付しなければなりません(労働基準法22条)。請求しない事項は書かれません。離職票とは別の書類です
  • 離職票:雇用保険の失業給付の手続きに使います。事業主は、離職日の翌々日から10日以内に、資格喪失届をハローワークに提出します(雇用保険法施行規則7条。被保険者でなくなるのは離職日の翌日で、その翌日から数えて10日以内)。離職票の交付を希望しないときは省略できる(離職の日に59歳以上の人を除く)ため、希望すると会社に伝えておきます。10日は届出の期限で、離職票が手元に届く日ではありません
  • 源泉徴収票:年の途中で退職した場合は、退職の日以後1か月以内に、会社が本人に交付します(所得税法226条)。遅れるときは、まず会社に請求し、それでも出ないときは、税務署に相談します
  • 最後の給与や金品:賃金や、積立金・保証金などの権利に属する金品は、請求があったときは、7日以内に支払い、返還する決まりです(労働基準法23条)。請求が要ります
  • 基礎年金番号の分かる書類:年金手帳や基礎年金番号通知書です。国民年金の手続きで、基礎年金番号を確認できる書類として使います
  • 健康保険の資格喪失の書類:国民健康保険に入るとき、市区町村の窓口で、会社が出す資格喪失証明書か、日本年金機構が出す資格喪失確認通知書のいずれかを求められます
最終日までに、手元に残すもの
  • 退職証明書(請求したか)
  • 離職票(希望すると伝えたか)
  • 源泉徴収票(退職の日以後1か月以内)
  • 基礎年金番号の分かる書類
  • 健康保険の資格喪失の書類

請求した日と、受け取った日も、メモしておこう。

書類の名前は、会社によって呼び方が違うことがあります。「手続きに使うので、離職票を希望します」のように、使い道を添えて伝えると、通じやすくなります。様式の番号まで覚える必要はありません。請求しても出ないときは、書面やメールで、日付を残して、もう一度請求します。それでも進まないときは、総合労働相談コーナーに聞けます。

返す物と私物。返した日と相手を記録する

ユニフォーム、名札、IDカード、鍵、院内用の携帯などの貸与品をいつ、どこへ返すかは、就業規則の定めと、会社の指示で決まります。返し方は職場ごとに違うので、最終出勤日の2週間ほど前に、総務や師長に「返す物と、返し先を教えてください」と一度聞いておくと、最終日に慌てません。

実務で大事なのは、返す物を一覧にして、渡した日付と相手を記録することです。「いつ、誰に、何を返したか」が分かると、あとで食い違いが起きても、説明ができます。受け取りの確認をもらえるなら、もらいます。

  • ユニフォーム・白衣:洗って返すのか、そのまま回収箱に入れるのかを聞く。最終出勤日に着る分は、最後に返す
  • 名札・IDカード・職員証:最終日の退勤時に手渡しすることが多い。郵送で返すときは、送った日と方法を控える
  • 鍵・駐車許可証:返した相手の名前を控える
  • 電子カルテなどのID:自分で消すものではないので、使えなくなる日を確かめておく
貸与品と私物の確認

業務で知った情報は、退職後も漏らさない旨が、厚生労働省のモデル就業規則の規程例に書かれています。勤め先でも、同じような決まりがあるかを、確認しておきます。引き継ぎのメモや、個人のノートに、患者さんの名前や、個人が特定できる情報を残したまま、持ち出さないという点は、一般的な注意として、頭に置いてください。

確認することが多くて、ちょっと疲れちゃうよね。ひと息ついてから、続きを読もう。

お金と誓約書。サインする前に読むもの

最終日の前後に、書類へのサインを求められることがあります。誓約書、貸与契約書、修学資金の返還に関する書類などです。サインの前に、内容を持ち帰って読む時間をもらいます。

「辞めたらペナルティーとして〇〇円」のように、あらかじめ金額を決めた違約金や、損害賠償額の予定は、労働基準法16条が禁止しています。ただし、実際に生じた損害の賠償請求まで禁じる条文ではなく、「何も払わなくてよい」とは言い切れません。研修費用や資格取得費用を、一定期間勤務しなかった場合に返還させる契約は、損害賠償予定の契約として、16条の違反になる可能性があります。明確な貸借契約があり、一定の条件で返済が免除されるものは除かれると、労働局の資料は説明しています。看護の修学資金や奨学金は、契約書が「貸与」か、免除の条件は何かを確認します。迷ったら、総合労働相談コーナーに聞けます。

最後の給与から、違約金や貸与品の代金が引かれていたら、確認が要ります。賃金は、通貨で、全額を支払うのが原則です(24条1項)。控除には、法令の定めや、労使協定などの根拠が要ります。引かれた理由を会社に確認し、納得できなければ、労働基準監督署や、総合労働相談コーナーに相談できます。

同業他社への就職を制限する誓約書を求められたときは、制限の期間、地域、職種の範囲、代わりの補償があるかを確認します。厚生労働省の「確かめよう労働条件」は、競業の制限が、合理的な範囲を超えて、職業選択の自由を不当に拘束する場合は、公序良俗に反して無効になる、と裁判例を紹介しています。サインの前に、制限の期間・地域・職種を書き出し、範囲が広すぎると感じたら、総合労働相談コーナーなど、内容を相談できる窓口に持っていきます。

最終日の前後と、退職後の期限つきの手続き

最終日までの動きを、順番に並べると、抜けが減ります。

最終日までの流れ
  1. 一覧を作る書類・返す物・窓口
  2. 書類を希望する離職票・証明書
  3. 貸与品を返す日付と相手を記録
  4. 最終日の確認送付先の住所

順番に一つずつ、それだけで足りるよ。

最終日には、貸与品の返却、私物の持ち帰り、書類の受け取り方(郵送か手渡しか)、連絡先の確認を済ませます。郵送で書類が届く場合は、引っ越しの予定があれば、新しい住所を伝えます。

辞めたあとは、期限が短い手続きが続きます。国民健康保険は、資格を取得したときから14日以内に、国民年金は、退職日の翌日から14日以内に、いずれも市区町村の窓口へ行きます。任意継続は、退職日の翌日から20日以内に申し出る手続きで、退職日までに継続して2か月以上の被保険者期間があることが条件です。雇用保険は、離職票を持って、住所地のハローワークで求職の申込みをします。順番と詳しい中身は、退職後の失業保険の手続きと、退職後の健康保険にまとめました。お金の見通しは、貯金の必要額を出す手順にあります。

ここまでを、一度にやる必要はありません。まずは、書類の請求の2つ(退職証明書と離職票)と、返す物の一覧づくりから始めます。

確かめる順番が、見えてきたね。

まずは、就業規則に付箋を貼るところからでいいよ。

よくある質問

退職証明書と離職票は、同じものですか?

別の書類です。退職証明書は、請求した場合に、使用期間・業務の種類・地位・賃金・退職の事由を書いて交付されます(労働基準法22条)。離職票は、雇用保険の手続きに使う書類で、希望する旨を会社に伝えておきます。

貸与品は、いつ、誰に返せばよいですか?

返す時期と返し先は、就業規則の定めと会社の指示によります。最終出勤日の2週間ほど前に、総務や師長に返す物と返し先を確かめ、返した日付と相手を記録しておきます。

辞めるときに、違約金や研修費の返還を求められました。払う必要がありますか?

あらかじめ金額を決めた違約金は、労働基準法16条が禁止しています。ただし、貸借契約として明確で、一定の条件で免除されるものは別で、個別の判断が要ります。契約書を持って、総合労働相談コーナーに聞いてください。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

約3分・会員登録なし診断をはじめる