働き方
看護師の時短勤務はいつまで?制度の範囲と上司への伝え方
更新 2026年10月23日読むのに約7分
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時短勤務は、制度があるかどうかだけでなく、法律上の土台と、自分が何を聞き、どう伝えるかで進み方が変わります。順に整理します。
短い時間で働く形も、ひとつの選び方だよ。まず、法律の土台から見てみよう。
時短勤務の、法律上の土台を知る
育児のための時短勤務には、育児・介護休業法に決まりがあります。内容は、子の年齢によって違います。次は、条文と厚生労働省の解説で確認できる範囲です。
- 3歳に満たない子を養育する人(育児休業中でない人)が申し出れば、事業主は所定労働時間を短縮する措置を講じなければなりません(法23条1項)
- その措置は、1日の所定労働時間を原則として6時間とする措置を含むものとされています(施行規則73条)。1日の所定労働時間がもともと6時間以下の人は、対象から除かれます(施行規則72条)
- 労使協定があれば、勤続1年未満の人などを対象外にできます。業務の性質で措置が難しい場合は、代わりに在宅勤務等や始業時刻の変更などの措置が講じられます(法23条1項・2項)
- 申し出をしたことを理由とした解雇その他の不利益な取扱いは、禁止されています(法23条の2)
6時間の短時間勤務の仕組みは、法律上は3歳未満までです。2025年10月1日からは、3歳から小学校就学前の子を養育する人に向けて、事業主が次の5つから2つ以上を用意し、働く人はその中から選んで使える仕組みが始まりました(法23条の3)。
- 始業時刻等の変更
- テレワーク等(月10日以上)
- 保育施設の設置運営等
- 養育両立支援休暇の付与(年10日以上)
- 短時間勤務制度(1日の所定労働時間を原則6時間とする措置を含む)
つまり、3歳以降は、勤め先が短時間勤務を選んでいるとは限りません。始業時刻の変更やテレワークを選んでいる勤め先もあります。給与や手当の扱いは、法律ではなく勤め先の規程で決まる部分があるので、人事で確認します。
2025年10月からは、子が3歳になる前の1年間(1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日まで)に、事業主が、選んだ措置の内容や申出先などを知らせ、利用の意向を確かめることになっています。この時期に人事から案内が来るかどうかは、確かめる手がかりになります。案内がなくても、利用の申出は労働者から行えます。
短時間勤務と残業の免除は、守備範囲が違います。短時間勤務は、1日の所定労働時間そのものを短くする措置で、3歳未満の子が対象です。所定外労働の制限(法16条の8)は、決まっている所定労働時間を超える分を免除する仕組みで、小学校就学前の子まで請求できます。勤務の長さ自体を6時間にしたいのか、所定の終業後の残業だけを外したいのかで、人事に聞く制度が変わります。
就業規則と人事で、確かめること
法律の枠は同じでも、手続きや運用は職場ごとに違います。確かめる先は、就業規則(見られる場所を、上司や事務の人に聞けます)と、人事や総務の窓口です。上司に話す前に確かめておくと、相談が具体的になります。
聞くときは、「制度のことを、一度確認させてください」と、まず事実の確認として伝えます。聞いた日付、相手の名前、答えの内容を簡単にメモしておくと、行き違いを避けられます。
制度の名前が多くて、頭がいっぱいになるよね。
ひとつずつで、ゆっくり進もう。
1日の時間割を、書き出してみる
「短くしたい」だけだと、話し合いが進みにくくなります。何時から何時までなら働けるのかを、家庭の時間とあわせて書き出します。
- 家を出る時間と、帰り着きたい時間
- 送り迎えや通院など、動かせない予定の時間
- その時間に合わせた、希望の始業・終業の時間
- 第二希望(30分ずらすなど)の形
書き出した例です。時間は、一つの例として見てください。
- 例:7時30分に家を出る、8時30分から始業
- 例:16時30分に終業、17時30分にお迎え
- 第二希望:始業を30分遅らせ、終業も30分遅らせる形
第一希望と第二希望の2つを持っておくと、話し合いの中で調整しやすくなります。あわせて、時短にしたあとの業務の範囲も考えておきます。夜勤を外すのか、受け持ちの人数を調整するのか、委員会や研修はどうするのか。時間割の書き出しは、そのまま上司との面談メモになります。
上司に相談するときの伝え方
伝えるときは、希望と、協力できることをセットにします。職場の人員にも関わる話なので、相談の姿勢で話すと受け止められやすくなります。
〇月から、勤務時間を短くして働きたいと考えています。担当の引き継ぎや業務の調整について、ご相談させてください。
希望と、協力の姿勢を一緒に伝える例
- 面談の時間を、先にお願いしておく
- シフトが作られる前に伝える
- 返事は、その場で出なくてもよいと考えておく
話すときは、記録をそのまま全部渡すより、要点を絞るほうが伝わります。「希望の時間」「その理由を一言」「協力できること」の3点を、1枚のメモにまとめておきます。聞く側にも人員の事情があるので、「どんな形なら調整できそうか」を、一緒に探す姿勢で話します。
- 就業規則制度の有無を見る
- 人事・総務条件と手続きを聞く
- 時間割希望の時間を書く
- 上司と面談希望と協力を伝える
聞くこと、書くこと、伝えること。順にいこう。
周囲との役割を、どう考えるか
時短にすると、周囲に負担をかけるのでは、という気がねが出やすくなります。ここは、遠慮しすぎるのと、必要な希望を伝えるのとを、分けて考えます。
短い時間でも、受け持つ役割を決めて、責任をもって動くことで、チームの一員として働けます。たとえば、申し送りを丁寧にする、記録を残す、時間内に終える段取りを先に伝えておく、などです。「この時間帯の記録は、先に済ませます」といった約束を、上司やチームと共有しておくと、周囲も動きやすくなります。
育児の時短勤務とは別に、勤め先の制度として「短時間正社員」を置いている職場もあります。こちらは法律の時短とは出どころが違い、子の年齢に関係なく選べる場合があります。二つの違いと、契約書で見る項目は、短時間正社員と時短勤務の違いにまとめています。
時短を選べる職場へ移ることを考えるときは、制度が書かれているかだけでなく、実際に使っている人がいるか、業務量の調整があるか、申し送りの時間が勤務時間に含まれているかを、見学で確かめておきます。
記録は現在地ログに残せます。子育てとの兼ね合いは子育てと看護師の仕事の両立、夜勤をなくす道は夜勤なしで働くメリット・デメリットに続きます。
気がねしながら伝えるのは、勇気がいるよね。準備した分だけ、少し心強くなるはずだよ。
よくある質問
時短勤務は、いつまで使えますか?
育児・介護休業法の短時間勤務は、3歳に満たない子が対象です。3歳以降は、事業主が用意した措置(始業時刻の変更、テレワーク、休暇、短時間勤務など)から選ぶ仕組みになります。何が用意されているかは、人事で確かめてください。
時短にすると、給与はどうなりますか?
法律では決まっていない部分があり、勤め先の規程によります。申し出の前に、人事や総務に、給与や手当の扱いを聞いておくと安心です。
時短を言い出しにくいときは、どうすればよいですか?
言う内容を紙に書き、面談の時間をお願いするところから始める方法があります。希望と協力できることを、1枚のメモにしておくと話しやすくなります。
出典・参考(公的な情報)
- 育児・介護休業法 第16条の8・第17条・第19条・第23条・第23条の2・第23条の3(デジタル庁 e-Gov法令検索)
- 育児・介護休業法施行規則 第72条・第73条(デジタル庁 e-Gov法令検索)
- 育児・介護休業法 令和6年(2024年)改正内容の解説(厚生労働省)
- 法改正のポイント(育児休業制度特設サイト)(厚生労働省)
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。