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資格の全体像

看護師が取れる資格の早見表。目的別に選ぶときの入口の条件と費用

更新 2026年10月23日読むのに約6分

看護師の資格は名前が多いので、何のために取るのかから逆に選ぶと整理しやすくなります。この記事では、目的ごとの早見表と、入口の条件・費用の見方をまとめます。

資格の名前がこんなに並んでいると、どこから見ればいいか迷っちゃうね。

資格の名前を、3つの棚に分けて見る

看護師が「資格」と呼ぶものには、性質の違うものが混ざっています。名前を順に眺めるより、先に棚に分けると、誰が何を決めているのかが見えやすくなります。

  • 法律に基づく免許と研修:看護師・准看護師・保健師・助産師の免許(保健師助産師看護師法)と、同法37条の2に基づく特定行為研修。国や都道府県が決めます。
  • 日本看護協会(JNA)の資格認定制度:専門看護師・認定看護師・認定看護管理者。JNAが認定と、5年ごとの認定更新を行います。創設は、専門看護師が1994年、認定看護師が1995年、認定看護管理者が1998年です。
  • ほかの法律や団体が決める資格:介護支援専門員(介護保険法)、養護教諭の免許状(教育職員免許法)、精神保健福祉士、薬剤師など。学会や団体の認定は、法律に基づく資格とは別の扱いです。

棚が違うと、続けるための手間も違います。免許には、更新の手続きが法律に定められておらず、代わりに2年ごとの届出があります(免許は更新が要るのか)。JNAの3つの資格には、5年ごとの更新の審査があります。同じ「資格」でも、手間の形が違う点は、先に知っておくと見通しが立ちます。

なお、准看護師から看護師へ進む道は、免許の種類と養成の基準が絡むため、准看護師と看護師の違いで別に扱います。この記事は、看護師免許を持っている人が次に何を足せるか、という見取り図です。

目的から選ぶと、早見表はこうなる

次の表は、目的ごとに、決める主体と入口の条件を並べたものです。条件は、法令と、JNAの2026年の審査の手引きで確かめられた範囲だけにしています。毎年変わりうる部分には、年を付けました。

目的別・入口の条件の早見表(2026年時点)
目的資格・制度入口の条件(確認できた範囲)
専門性を深める認定看護師(JNA)看護師免許+通算5年以上の実務研修(うち3年以上は分野)+認定看護師教育機関の修了
専門性を深める専門看護師(JNA)看護師免許+大学院修士課程の所定の単位+通算5年以上の実務研修(うち3年以上は分野)
管理を担う認定看護管理者(JNA)看護師免許+実務5年以上+サードレベル修了、または管理に関連する修士以上
免許を増やす保健師・助産師各国家試験と看護師国家試験に合格。養成の修業年限は1年以上
別の職に就く介護支援専門員看護師等の実務が通算5年以上。県の要項では5年以上かつ900日以上の例
別の職に就く養護教諭の一種免許状看護師免許+指定の養護教諭養成機関に1年以上在学(22単位)

条件は2026年の手引きと法令で確かめた範囲です。年度や都道府県で変わるので、申し込む前に最新の案内で確かめます。

全部を見なくていいよ。目的に合う棚だけ見れば、だいぶ軽くなるからね。

表の「入口の条件」は、取れることを保証するものではなく、受験や出願の入口で見られる条件です。このほかに、学校ごとの出願条件や、試験の合否があります。

保健師と助産師は、看護師免許の上に足すというより、別の免許です。保助看法7条で、保健師は保健師国家試験と看護師国家試験の両方、助産師は助産師国家試験と看護師国家試験の両方に合格し、厚生労働大臣の免許を受けると定められています。

表にしてみたら、目的ごとの入口が見えてきたね。

表に載せきれない、目的別の細部

専門性を深める道では、認定看護師の制度が2019年度に改正されました。特定行為研修を組み込んだB課程が始まり、認定看護分野も再編されています。A課程(特定行為研修を組み込まない)の認定審査は2029年度まで、A課程の更新審査は続くとJNAは説明しています。分野は、A課程が21、B課程が19です。専門看護師は14分野で、2026年の手引きでは教育課程の単位は38単位以上と書かれています。違いの詳細は認定看護師と専門看護師の違い、法律上の研修は特定行為研修の基本で扱います。

別の職に進む道では、介護支援専門員は、看護師・准看護師・保健師・助産師が、その資格に基づく業務に従事した期間が実務経験に数えられます(介護保険法施行規則113条の2)。養護教諭は、看護師免許だけでは足りず、指定の養成機関への在学が要ります。それぞれ、ケアマネジャーになるにはと養護教諭になるにはで扱います。

別の国家資格には、精神保健福祉士や薬剤師のように、看護師免許が受験資格に出てこないものもあります。条件の比べ方は、看護師と薬剤師の違いと、看護師が次に目指せる国家資格にまとめました。

民間の認定は、公的資格ではありません。日本糖尿病療養指導士を例にとると、認定機構のページでは、看護師・管理栄養士・薬剤師・臨床検査技師・理学療法士のいずれかの資格があり、過去10年以内に通算2年以上、糖尿病患者の療養指導に従事し、通算1,000時間以上の療養指導を行ったことなどが、受験資格として示されています。看護師がよく名前を挙げる民間の資格には、ほかに3学会合同呼吸療法認定士や認知症ケア専門士、フットケアの資格などがあります。どれも学会や団体が決める資格で、受講・受験の条件や費用は、それぞれの団体の最新の要領で決まります。フットケアの資格の条件と選び方は、看護師のフットケア資格で比べています。

また、「産業看護師」は、法令上の資格名ではありません。看護師・保健師の免許をもとに、企業などの産業保健の場で働く、という意味の呼び名です。働く場の話は産業看護師になるにはで扱います。

取る前に、費用と時間を見積もる

費用は、制度ごとに桁が変わります。JNAの認定審査は、2026年の手引きでは、認定看護師・専門看護師・認定看護管理者のいずれも、審査料が51,700円(税込)、認定料が51,700円(税込)で、振込手数料は申請者の負担です。ここに、教育課程の費用が別にかかります。

教育課程の費用は、機関ごとに違います。JNA看護研修学校の2027年度・認定看護師教育課程(B課程、修業年限1年)の1校の例と内訳は、認定看護師と専門看護師の違いにまとめています。学ぶ1年の間の収入の変わり方も、費用と同じくらい大きな要素です。

費用の支えになりうる教育訓練給付制度は、厚生労働大臣が指定した講座だけが対象です。上の課程は、募集要項に、教育訓練給付金の指定講座ではないと明記されています。ほかの課程が対象かどうかは、講座ごとに、厚生労働省の教育訓練講座検索システムで確かめます。専門実践教育訓練の給付は、受講中に経費の50%(年間上限40万円)が基本で、修了後の就職などで70%、2024年10月1日以降に受講を始めた人は賃金の上昇で80%になる仕組みがあります。雇用保険の被保険者期間などの要件があるため、受給できるかはハローワークで確認します。

取る前に、4つを書き出す

目的が決まってから選べば、遅くないよ。まずは気になる棚を一つだけ開いてみようね。

よくある質問

看護師が取れる資格は、どのくらいありますか?

民間の認定まで含めると数が多く、一つの数にはまとまりません。JNAの認定だけでも、認定看護分野がA課程21・B課程19、専門看護分野が14(がん看護・精神看護・老人看護・小児看護・在宅看護など)あります。法律の免許・研修、JNAの認定、ほかの法律や団体の資格の3つの棚に分けて、目的から探すのが近道です。

看護師免許があれば、どの資格にも有利ですか?

資格ごとに違います。介護支援専門員や養護教諭のように、看護師免許が入口に条文で出てくるものもあれば、精神保健福祉士や薬剤師のように、受験資格に出てこないものもあります。後者は、看護師免許があっても、学歴や養成施設の条件を別に満たす必要があります。

資格を取る費用は、国の制度で補助されますか?

教育訓練給付制度に、厚生労働大臣が指定した講座の経費の一部を支給する仕組みがあります。対象の講座か、自分が受給できるかは、講座ごとに検索システムで確かめ、ハローワークで確認します。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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