子育てとの両立
看護師の共働きと家事分担。夜勤がある暮らしで、見直す順番
更新 2026年10月23日読むのに約6分
夜勤明けに、洗濯物の山を前にして、ため息が出る日があります。この記事では、家事に名前をつけて、勤務表に合わせて分け直す順番を、考えていきます。
家事って、やっている人にしか見えない仕事が、意外と多いんだよね。
夜勤明けの玄関で、頭に浮かぶこと
共働きで、片方が夜勤のある看護師だと、家事の分け方が、ふつうの「平日と休日」では決まりません。夜勤入りの日は夕食が作れず、夜勤明けの日は動けず、休みの日にまとめてこなそうとすると、休みがなくなります。気持ちがすり減るのは、本人の努力が足りないからではなく、勤務の形に合わない分け方のまま、動いているからかもしれません。
家事の不満は、次のような種類に分けて考えると、整理しやすくなります。時間のずれ(相手が家にいない時間に、自分が動けない)、見えない家事(言葉にならない段取り)、疲れの差(夜勤の疲れが、相手に伝わりにくい)、頼み方(頼むたびに、言い争いになる)です。どれが一番近いかを、先に決めておくと、次に見直す場所が絞れます。
疲れているのに家事が気になる日は、先に座っていいよ。
最初に決めたいのは、「誰が悪いか」ではなく、「家の仕事が、いまどれだけあるか」です。ここを数えないまま話し合うと、お互いに、自分がやっている分のほうが大きく見えることがあります。
家事に名前をつけて、書き出す
家事は、名前がつくものより、名前のつかないもののほうが、多くなります。ごはんを作る、は名前のある家事です。献立を考える、足りない食材を確かめる、買う、冷蔵庫に入れる、は、名前のつきにくい家事です。保育園の持ち物、書類の記入、行事の予定の調整、ゴミ出しのためのまとめも同じです。
書き出し方は、毎日、週に1回、突発、の3つの頻度で分けます。そのあと、いま誰がやっているかを、書き足します。夜勤の前後に、できない家事にも、印をつけます。
- 毎日:食事(献立・買い物・調理・片づけ)/洗濯(干す・取り込む・たたむ)
- 週に1回:ゴミのまとめ、シーツの交換、風呂・トイレの掃除
- 突発:子どもの病気の連絡、行事の書類、学校・園への返事
- 名前のつかない家事:在庫の確認、予定の調整、家族への声かけ
- 夜勤の前後にできない家事に、印をつける
名前をつけるだけで、見えてくるものがあるよ。
まずは、家事に名前をつけて、見える形にしてみよう。
勤務表を軸に、ふたりの1か月を重ねる
書き出したあとは、ふたりの勤務表を、1枚のカレンダーに重ねます。夜勤入り・夜勤明け・休み・相手の残業が多い日を、色で分けると、「ふたりとも動けない日」と「どちらかが動ける日」が見えてきます。重なる日は、先に、外に出す家事(弁当や宅配、乾燥機能のある洗濯機など)で補う日として、決めておきます。
分け方には、いくつかの型があります。向き不向きは、勤務の形で変わります。
- 担当制:洗濯は自分、風呂は相手、のように、家事ごとに決める。分かりやすいが、夜勤の週に、担当が回らなくなる
- 日替わり制:勤務表に合わせて、その日に動ける人が、その日の家事を持つ。決め直しの手間が、毎月出る
- 時間帯制:夜勤入りの日は、夕食を相手、夜勤明けの日は、朝の準備を自分、のように、勤務に合わせて決める
- 外に出す:家事の一部を、サービスや機器に任せる。費用は、家計と見比べて決める
相手も夜勤や交替制の場合は、ふたりとも動ける日が少なくなるため、日替わり制や外に出す方法の比重が高くなります。相手が日勤だけの場合は、時間帯制で、夜勤の前後を、相手の担当にする方法が考えやすくなります。どの型も、1か月やってみて、見直す前提で始めます。
外に出す家事は、「時間を一番使っているもの」や、「夜勤の前後に一番つらいもの」から選ぶと、手応えが出やすいかもしれません。ひと月の費用の上限を先に決めて、試す期間は1か月にします。合わなければ、やめてよいものとして始めると、気が楽です。
子どもがいる家庭では、送り迎え、寝かしつけ、病気の日の呼び出しなど、時間が決まっていて、替えのききにくい役割が増えます。これらは、ふたりのどちらが動けるかを、勤務表を見て、前もって決めておきます。急な呼び出しの連絡は、どちらに先に入るかも、決めておくと、当日に慌てずに済みます。
担当で決める分け方
家事ごとに持ち主が決まるので、迷いが少なくなります。夜勤が続く週は、担当を一時的に入れ替える決まりも、作っておきます。
勤務で決める分け方
勤務表に合わせて、その日に動ける人が持ちます。毎月の組み直しが要りますが、夜勤の疲れを、家事の量に反映しやすくなります。
「察して」より「お願い」のほうが、伝わりやすいかもしれないね。
「分かってくれない」を、頼み方に直す
夜勤の疲れは、夜勤を経験していない人には、想像しにくいことがあります。体の疲れの深さや、夜勤明けに動けない理由は、言葉にしないと、伝わらないことがあります。相手が、理解しようとしないのか、情報が届いていないのかを、先に分けて考えます。理解がないと感じていたことが、勤務表やシフトの共有がなかったことが原因、というケースもあります。
頼むときは、「手伝って」より、「何を・いつまでに」を、具体的に言うほうが、伝わりやすくなります。「夜勤明けの日の洗濯は、お願いできる?」のように、日と家事を指定します。相手の、できる時間帯を聞くと、押しつけにならずに済みます。
もうひとつ、すれ違いの種になりやすいのが、仕上がりの基準です。洗濯物のたたみ方、食器の片づけ方、掃除の細かさが違うと、手伝った側は、やり直されたと感じやすくなります。担当を渡したら、やり方は任せる、と最初に決めておくと、渡した側も、受けた側も、気が楽になるかもしれません。どうしても譲れない基準は、2つまでに絞って、紙に書いておきます。
夜勤の前後は、体が動かなくなるので、洗濯だけお願いしたい。ほかの日は、私が持つから、いっしょに分け方を見直せないかな。
家事の見直しを、切り出す例
話し合う時間は、疲れている夜勤明けを避けて、休みの日の、15分だけにします。長くなると、責め合いになることがあるためです。最初の話し合いでは、決めきらなくてよく、書き出したメモを見ながら、「まず1つだけ、変えてみよう」と、小さく決めます。
家の中で決めきれない分は、制度と職場に回す
家の中だけで、家事も子どもの予定も、全部をまかなおうとすると、無理が出ることがあります。子どもの病気、急な呼び出し、夜勤のある勤務は、家の分担だけでは、補いきれない場面です。使える制度や、職場の仕組みを、早めに調べておくと、選べる道が増えます。
子育て中に使える制度や、職場への聞き方は、子育てと看護師の仕事の両立に場面ごとにまとめています。小学校に入ると、使える制度や預け先が切り替わる点は、小学生の壁で扱います。職場に託児所がある場合の確かめ方は、院内保育のある職場を選ぶときにあります。
それでも、毎日が回らないと感じるときは、家事の分担より前に、体と気持ちの余裕を確かめます。休めているか、眠れているか、食べられているかを、ふたりの間で、話せる範囲で話します。余裕のない日が続くようなら、つらいときの窓口に話してみてください。
ふたりのペースを、探している途中、ってことなんだと思うな。
今夜は、先に休んでいいからね。
よくある質問
看護師の共働きで、夜勤明けの家事はどう分ければよいですか?
勤務表に合わせて、夜勤入り・夜勤明けの日の家事を、先に決めておく分け方があります。夕食は相手、朝の準備は自分、のように、時間帯で分けると、夜勤の疲れを反映しやすくなります。1か月試して、見直します。
夫が夜勤の大変さを分かってくれないときは、どうすればよいですか?
分かってもらう前に、勤務表を共有し、夜勤の前後に何ができなくなるかを、具体的に伝えます。「手伝って」より、「何を・いつまでに」と、日と家事を指定して頼むほうが、伝わりやすくなります。
家事の分担を話し合うのは、いつがよいですか?
疲れている夜勤明けを避けて、休みの日に、15分だけ時間を取ります。最初から決めきらず、1つだけ変えてみて、次の話し合いで見直します。
夫も夜勤のある仕事のときは、家事をどう回せばよいですか?
ふたりの勤務表を1枚に重ね、どちらも夜勤入りか明けの日を先に塗ります。その日は、作り置き・宅配・乾燥機能のある洗濯機など、外に出す家事でまかなう日と決め、ほかの日を、その日に動ける人が持つ日替わりにすると回りやすくなります。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。