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年収・給与水準

看護師の大学病院の年収は?国立・公立・医療法人の給与を早見表で比較

更新 2026年10月23日読むのに約6分

この記事には広告(PR)を含みます。転職サービスは、順位を付けず、同じ書式で並べています。

大学病院は給料が高いと聞いても、どのくらい違うのかは数字で見ないと分かりません。この記事では、大学病院が入る設置主体の区分と、大学病院の募集要項の初任給を手がかりに、国立・公立・医療法人などの給与を早見表で比べます。

同じ看護師でも、勤め先の種類で数字の並び方が変わるんだね。

出どころを確かめながら、順に見ていこう。

大学病院の給与は、設置主体の区分から読む

公的な調査に「大学病院」という区分はありませんが、設置主体の区分が手がかりになります。日本看護協会の病院看護実態調査では、私立大学の附属病院は「私立学校法人」に入り、回答した私立学校法人82病院のうち44病院(53.7%)が500床以上でした。国立大学の附属病院は「国立」(労働者健康安全機構・地域医療機能推進機構なども含む区分)、公立大学の附属病院は「公立」(公立大学法人を含む)に入ります。

日本看護協会の「2025年 病院看護実態調査」(調査研究報告 No.102)は、全国の病院8,022施設の看護部長に回答を依頼し、有効回収は3,502病院(43.7%)でした。新卒の初任給と、勤続10年・31〜32歳・非管理職の看護師の月額給与を、病院ごとに答えてもらい、設置主体別に平均した数字が載っています。

注意したいのは、これが回答した病院の平均だという点です。全国の病院の代表値ではなく、看護師1人ずつの給与を平均したものでもありません。税込給与総額には、通勤・住宅・家族・夜勤・当直・処遇改善に係る手当などが含まれ(新卒は家族手当を含みません)、時間外の手当は含まれません。夜勤は、三交代制で8回、二交代制で4回した月を想定した数字です。

設置主体別の月給の平均(税込給与総額)
設置主体大卒の初任給勤続10年(31〜32歳)
国立308,099円362,027円
公立314,685円368,081円
日本赤十字社329,144円375,077円
私立学校法人312,765円384,847円
社会福祉法人294,916円347,433円
医療法人282,917円325,439円
全体292,527円340,278円

日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」の2025年度実績。回答した病院の平均で、夜勤は三交代8回(二交代4回)の月を想定し、時間外の手当は含みません。個人の給与を示す数字ではありません。

区分ごとの平均の並びで、病院の順位ではないよ。

表の見方です。大卒の初任給の列では、日本赤十字社(329,144円)、公立(314,685円)、私立学校法人(312,765円)、国立(308,099円)が全体の292,527円を上回り、医療法人(282,917円)は下回っています。勤続10年の列でも向きは似ていて、公立の368,081円と医療法人の325,439円の間には、42,642円の差があります。月に42,642円の差は、年に直すと約51万円です(筆者計算。賞与は含みません)。

私立学校法人の勤続10年は384,847円で、表の中で最も高く、全体より4万4,569円高い数字でした(筆者計算)。大学病院が多い区分で、勤続を重ねたときの給与が高めに出ている形です。区分によって回答した病院の数が違い、私立学校法人は77病院、医療法人は1,740病院です。

個別の大学病院の数字は、公開されている募集要項で確かめられます。たとえば、国立大学法人の京都大学医学部附属病院(2027年度募集)は、4年制大卒の新卒の基本給が289,510円(特別調整手当・看護職員調整手当を含む、2025年3月31日現在)、二交替の夜勤1回に夜間看護等手当9,000円、賞与は約4.5か月分でした。高知大学医学部附属病院(2026年4月現在)は、4年制大卒の看護師が本給266,900円・主要手当72,000円で計338,900円です(主要手当には夜間看護手当・超過勤務手当が含まれ、実績に応じて支給されると注記されています)。手当の含め方が病院ごとに違うので、同じ項目で並べ直して比べます。公立の給与の決まり方は公務員看護師の給与の仕組みで扱っています。

表の数字は区分の平均。自分の職場のぶんは、別にメモしておこうね。

病床規模でも差がある。ただし夜勤手当は逆向き

同じ調査で、病床規模別に見ると、勤続10年・31〜32歳・非管理職の看護師の税込給与総額は、次のように並びます。

  • 99床以下:325,951円
  • 100〜199床:333,852円
  • 200〜299床:338,488円
  • 300〜399床:357,037円
  • 400〜499床:360,993円
  • 500床以上:377,957円

500床以上と99床以下の差は52,006円です(筆者計算)。この差の大部分は、基本給与額の差にあります。勤続10年の基本給与額は、500床以上が284,410円、99床以下が245,294円で、差は39,116円です(筆者計算)。大きな病院ほど、基本給のところで高くなっている形です。

一方、定額の夜勤手当を出している病院の、二交代制の夜勤1回あたりの平均額は、99床以下が12,167円、500床以上が9,163円で、大きな病院のほうが低くなっています(同調査・2025年)。総額は大きな病院ほど高いのに、夜勤手当だけを見ると逆向きです。手当の額だけで職場を比べると、判断がずれることがあります。

夜勤手当の出し方も、規模によって違います。500床以上では、深夜の割増賃金とは別に定額の夜勤手当を出す病院が54.1%、割増賃金を含む定額が29.5%でした。99床以下では、別に出す病院が23.0%、割増賃金を含む定額が59.8%です。「夜勤手当1万円」と書かれていても、深夜の割増賃金が含まれるのか、別なのかで、中身は変わります。求人票だけでは分からないため、労働条件の書面や賃金規程で確かめる項目になります。

医療経済実態調査で見る、開設者別の年収

年収で比べたいときは、厚生労働省の医療経済実態調査(第25回、令和7年実施)の報告書が使えます。一般病院の常勤の看護職員(保健師・助産師・看護師・准看護師)1人あたりの平均給料年額と賞与の合計は、令和6年度で次のとおりでした(万円未満は四捨五入)。

  • 公立:約613万円(令和5年度 約596万円)
  • 国立:約561万円(同 約553万円)
  • 公的:約559万円(同 約546万円)
  • その他:約507万円(同 約499万円)
  • 医療法人:約477万円(同 約466万円)
  • 個人:約445万円(同 約440万円)
  • 一般病院全体:約541万円(同 約528万円)

給料には、扶養手当、時間外勤務手当、役付手当、通勤手当なども含みます。公立と医療法人の差は約137万円で(筆者計算)、日本看護協会の月給の表と同じ向きです。ただし、開設者ごとの年齢や勤続の構成の違いも含んだ数字で、理由までは報告書に書かれていません。診療所との比べ方はクリニックの給料、賃金構造基本統計調査から出す全体の目安は看護師の平均年収にまとめています。

大学病院・外来・精神科・病棟で探したときに、数字で分かる範囲

検索では、「外来の年収」「精神科の年収」「病棟の年収」といった言葉も使われます。医療経済実態調査には精神科病院の経営の集計はありますが、看護職員1人あたりの給与の表は一般病院と診療所の区分だけで、精神科病院の看護職員の平均年収は載っていません。外来・病棟の区分もありません。精神科病院で働きたいときは、病院の募集要項で、精神科の特殊業務に対する手当があるかを確かめるのが近道です。

代わりに、数字の組み立てから考えることはできます。日本看護協会の調査では、税込給与総額と基本給与額の差が、高卒+3年課程の新卒で約6.9万円、勤続10年で約8.6万円でした(筆者計算)。この差は夜勤手当だけの額ではなく、通勤・住宅・家族・当直・処遇改善に係る手当などを合わせたものですが、夜勤の回数を想定して出した数字です。夜勤のある勤務と、夜勤のない勤務では、同じ設置主体でも、月収の組み立てが違うことになります。

診療科や病棟による違いが、勤め先の賃金規程にどう書かれているかは、職場ごとに違います。気になる職場があるときは、設置主体や病床規模の平均よりも、その職場の労働条件の書面と賃金規程のほうが、直接の手がかりになります。月給を手取りに直す計算は、手取りと給与明細の見方も参考になります。

求人票と労働条件の書面で、確かめる項目

聞く項目は、気になる3つからで十分だよ。

数字の見方が分かると、求人票も少し読みやすくなるね。

よくある質問

看護師の年収ランキングは、公的な統計にありますか?

この記事で使った調査は、設置主体や病床規模ごとの平均を並べたもので、個々の病院の順位を示すものではありません。区分ごとの平均を、職場選びの手がかりとして使ってください。

大学病院の看護師の年収は、どのくらいですか?

公的な調査に大学病院の区分はありませんが、私立大学病院が多い私立学校法人の勤続10年の月給は平均384,847円で、設置主体の中で最も高い数字でした(日本看護協会、2025年)。国立大学病院の新卒の基本給は、京都大学で289,510円などで、募集要項で確かめられます。

公立病院と医療法人の病院で、年収はどのくらい違いますか?

医療経済実態調査(令和6年度)では、一般病院の看護職員の平均年収は公立約613万円、医療法人約477万円でした。准看護師などを含み、時間外手当や通勤手当も含む数字で、年齢や勤続の構成の違いも含みます。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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