シフト・休み
看護師の早出・遅出とは?時間の例と、つらいときの段取り
更新 2026年10月23日読むのに約6分
早出と遅出は、勤務の長さが同じでも、仕事の山の位置と、休憩の取りにくさが違います。この記事では、よくある思い込みを一つずつ見直し、段取りと工夫を並べます。
早出の朝、まだ暗いなかの出勤、おつかれさま。
思い込み1:「早出は朝がつらいだけ、遅出は気楽」
早出・遅出は、日勤の前後にずらした勤務です。早出は日勤より早く始まって早く終わり、遅出は遅く始まって遅く終わります。朝の食事や検温、夕方の食事や夜勤への引き継ぎなど、人手が要る時間帯を厚くするために置かれることが多い勤務です。時間帯は職場ごとに違うので、下の表は一例として見てください。
| 勤務 | 時間帯の一例 | 仕事が寄りやすいところ |
|---|---|---|
| 早出 | 7時ごろ〜16時ごろ | 朝の検温・食事・夜勤からの引き継ぎ |
| 日勤 | 8時30分ごろ〜17時ごろ | 処置・検査・入退院 |
| 遅出 | 11時ごろ〜20時ごろ | 夕方の食事・記録・夜勤への引き継ぎ |
| 夜勤(二交代) | 16時ごろ〜翌9時ごろ | 夜間の観察・朝の準備 |
一例で、職場により違います。統計の平均ではありません。自分の職場の時刻は、勤務表と就業規則で確かめてください。
自分の職場の時刻に、書き換えて見てね。
早出は朝が早い、遅出は終わりが遅い、というのは見た目の違いです。実際には、勤務帯ごとに、仕事の山が来る位置が違います。たとえば、早出は夜勤との交代の前後に、遅出は夕方から夜勤への引き継ぎに向けた記録の時間に、仕事が寄ることがあります。どこに寄るかは、病棟や外来、施設の運び方によって変わります。
どちらが楽かを比べると、話は噛み合いません。自分の職場で、山がどこに来るかを知っておくと、休憩や準備の置き場所を決めやすくなります。
自分の職場の山を知るには、1週間だけ、書き出してみます。書く項目は、仕事が重なって手が止まらなかった時間帯、そのとき重なっていた仕事、休憩に入りにくかった時刻の3つです。1週間分を並べると、「早出の日は、始まってすぐが山」「遅出の日は、終わりの前が山」のように、自分の職場の形が見えてきます。形が見えると、休憩を置く時刻や、声をかける相手を決めやすくなります。
- 前半に仕事の山が来やすい
- 前の晩の睡眠が短くなりやすい
- 朝の通勤で込み合いやすい
- 後半に記録や引き継ぎが寄りやすい
- 終わりが遅くなりやすい
- 朝の時間は使いやすい
どちらが楽、ではなく、山の位置が違うだけかもしれないね。
思い込み2:「休憩は、手が空いたら取るもの」
手が空くのを待っていると、休憩は後ろへ後ろへずれていきます。始業して早いうちに、休憩の順番と、おおよその時刻を決めておくほうが、取れる日が増えます。休憩に入る人が先に決まっていれば、周りも、その時間は声をかけずにおこうと動けます。
- 朝の申し送りのあとで、リーダーと休憩の順番を決める
- 休憩に入るとき、「○時○分に戻ります」と口に出す
- 見ていてほしい点(受け持ちの状態で気になること)は、1つに絞って頼む
- 戻ったら、「ありがとうございました」と一言返す
○時から休憩に入ります。○時○分に戻ります。見ていてほしいのは、○号室の点滴だけです。何かあれば、戻ってから聞かせてください。
休憩に入るときの声かけの例
休憩の途中で呼ばれる日が続くときは、声かけの工夫だけでは足りません。休憩が取れているかどうか、労働時間としてどう見るかは、休憩が取れないときの考え方で整理しています。
休憩に入る直前に、急変や入院の受け入れが重なる日もあります。そういう日は、決めた時刻に入れなくても、自分を責めなくて大丈夫です。大切なのは、入れなかったあとの動きです。「今は入れない。この仕事が落ち着いたら、○時までに入りたい」と、リーダーに時刻の見込みを伝えます。見込みを伝えておけば、その時刻が近づいたとき、周りが先に気づいて声をかけてくれることがあります。
遅出の日は、夕方の休憩が、夕食の時間帯と重なる日があります。軽く食べられるものを持っておくと、休憩の時間が短くなっても、空腹で動きが鈍くなる場面を減らせます。早出の日は、朝食を取る時間が足りなくなりやすいので、前の晩に、食べるものを決めておきます。
休憩に入りますって、言い出しづらい日もあるよね。
「戻る時間」を先に言うと、少し言いやすくなるかも。
思い込み3:「生活リズムは、慣れれば整う」
早出と遅出が入れ替わる週は、慣れるより先に、眠りが合わなくなることがあります。「慣れれば平気」と思って我慢するより、前の日の夜と翌日の予定に、小さな工夫を足しておくほうが、続けやすくなります。
- 早出の前の晩:夕食と入浴を早めに済ませ、翌朝の持ち物は前の晩に揃えておく
- 遅出の日:午前に光を浴びて体を動かし、昼食は仕事前に済ませておく
- 早出と遅出の切り替え日:寝る時刻を、いつもより30分だけ前後にずらして様子を見る
- 休日:起きる時刻をなるべくそろえると、平日に戻しやすいと感じる人もいる
早出の日は、通勤の時間を前の晩に確かめておきます。天候や遅延で間に合わないときの連絡のしかたは、当日に休む・遅れるときの連絡に文例があります。子どもの送迎や介護など、家庭の事情で早出や遅出に入りにくいときは、希望を出す期間より前に、事情を勤務表を組む人へ伝えておきます。理由を細かく言いたくなければ、「その時間帯に入りにくい日が、週に○日ある」という形でも、組み方の材料になります。
間があかない並びは、体への負担を感じやすい人もいます。遅出の翌日に早出が入る日は、帰宅後に長く起きていないで、入浴と夕食を早めに済ませて、寝る支度に入ります。寝る前のスマホの時間は、短くします。眠れなかった日は、翌日の休憩で、5分でも目を閉じる時間を作ると、午後の疲れ方が変わることがあります。
夜勤をはさむシフトでの休み方や、夜勤明けの過ごし方は、夜勤の回数の目安や、夜勤の関連の記事にまとめています。眠りが続けて浅いときは、無理に気合いで乗り切らず、体調の面から相談できる窓口もあります。
変えたいとき、誰に・何を言うか
早出や遅出が、自分にだけ偏っていると感じるときは、感覚ではなく、数を使って話します。1か月分の勤務表を並べて、早出・遅出・休憩が取れた日の数を数えるだけでも、話し合いの材料になります。
伝える中身は、「早出を減らしてほしい」のような結論ではなく、「この1か月は早出が○回、遅出が○回でした。休憩が取れたのは○日です。組み方を見直せる余地があるか、相談したいです」のように、数字と相談を並べる形にします。休みが少なく感じるときの確かめ方は、休日が少ないときの確かめ方に、勉強会などが休日に重なるときの考え方は、勉強会と労働時間の考え方に分けてあります。
勤務表を作る人に、直接言いにくいときは、希望を出す機会を使います。職場によっては、勤務表を組む前に、希望を出す期間があります。その期間に、休みの希望と並べて、「早出と遅出の回数が、片方に寄らないように見てもらえるとありがたいです」と、一行を添えます。個人への不満ではなく、組み方への相談として伝わります。
数えてみるだけで、もやもやが少し形になるよ。
あしたの朝も、いっしょに頑張ろうね。
よくある質問
早出と遅出では、どちらが休憩を取りやすいですか?
職場の運び方で変わります。早出は朝の山を越えた10時前後、遅出は夕方の山の前の15時前後のように、山の手前か後ろに置くと入りやすいことがあります。自分の職場で、仕事の山がどこに来るかを1週間記録すると、休憩を置きやすい時間帯が見えてきます。
休憩に入ると言い出しにくいときは、どうしますか?
「○時○分に戻ります」と、戻る時刻を先に言うと、言いやすくなります。見ていてほしい点を1つに絞って頼むのも、受け取る側が動きやすくなります。
早出と遅出が、自分に偏っているのは普通ですか?
職場の勤務の組み方で変わります。感覚ではなく、1か月分の数を数えて、事実として伝えるところから始めます。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。