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後輩指導・リーダー

看護師のシフト作成を任されたとき。勤務表を組む手順と、つまずき所

更新 2026年10月23日読むのに約6分

シフト作成を任されると、全員の事情を一人で抱える気持ちになりがちです。この記事では、組む順番を決めて、点検と周知まで進める手順と、つまずきやすい所を整理します。

えっ、シフトを、わたしが?って、いったん固まるよね。

まずは、組む順番だけ決めてみよう。

着手の前に、決まりと材料をそろえる

勤務表は、いきなり枠を埋めはじめると、途中で前提が変わって組み直しになります。最初にするのは、任された範囲の確認です。誰が最終的に決めるのか、希望休の締切はいつか、組み方に病棟の決まりがあるか。ここが曖昧なままだと、あとで「聞いていない」という行き違いが起きます。

次に、材料を集めます。勤務表に反映する情報は、思いつくままに拾うと漏れが出るので、次の6点に分けて見ておきます。

  • 前月からの持ち越し:月初に連続勤務や夜勤明けの日が食い込む人がいないか
  • 希望休と、その申請のルール:上限の日数と締切
  • 固定の予定:研修・会議・委員会・夜勤専従の人の勤務
  • 各勤務帯の最低人数と、夜勤帯の人数
  • 夜勤に入れる人と、条件つきで入る人(時短勤務、独り立ち前の新人など)
  • 病棟の慣習:連休の回し方や、週末の分担のしかた

6点のうち、文書になっていないものがほとんどです。前任者や師長に、聞き取った内容をメモして確かめます。決まっていないことを洗い出すこと自体が、最初の大事な仕事です。

着手前に、確かめること

手順1・2:動かせない枠を先に置く

組む順番の原則は、動かせないものを先に置き、動かせるものを後から入れることです。動かせるものを先に置くと、固定の予定が出てきたときに全体が崩れます。

  • 手順1:固定の予定(研修・会議・委員会・夜勤専従の人の勤務)を置く
  • 手順2:承認済みの休み(希望休・有給・産休や育休など)を置く
勤務表を組む5つの手順
  1. 確かめる決まりと材料
  2. 枠を置く固定の予定・休み
  3. 夜勤を割る回数と並び
  4. 点検する目安と照らす
  5. 知らせる周知と記録

順番を決めると、頭の中が静かになるよ。

希望休が重なったときは、その日の最低人数を割る日だけを、先に特定します。全部の希望を一度に調整しようとせず、人数が足りなくなる日に絞って、話し合う相手と順番を決めます。希望休の出し方と、調整のしかたは、希望休の出し方と調整にまとめています。

調整のとき、前の月に希望が通りにくかった人がいないかも見ておきます。毎回同じ人が譲る形になると、不公平感が積もります。誰に譲ってもらったかを、次の月の組み方の材料として、手元に残します。

固定の枠が置けたら、いちばん崩れにくい土台ができたよ。

手順3:夜勤を割る(計算の例つき)

夜勤は、勤務表のなかでも崩れやすい部分です。回数の公平さと、並びの無理のなさの両方を見る必要があります。はじめに、必要な夜勤の延べ枠を数えます。

例として、30日の月で、夜勤帯に毎日2人必要だとします。必要な枠は、2人×30日で60回です。夜勤に入れる人が10人なら、1人あたり平均6回になります。これは計算の例で、実際は、条件つきの人や、固定の勤務の人の分を引いて、割り直します。三交代なら、準夜と深夜を別々に数えます。

日本看護協会の2013年のガイドラインは、夜勤の回数について、三交代制は月8回以内を基本とし、それ以外の交代制は労働時間などに応じた回数としています。回数が公平でも、並びが公平とは限りません。連続する夜勤や、週末にかかる夜勤が、特定の人に偏っていないかも見ます。

割る順番としては、先に連続する夜勤の組を作り、そのあとで、夜勤明けの休みを置き、残りの夜勤を埋める方法があります。夜勤の入りと明けを先にセットで置くと、間隔の問題が後から出にくくなります。

病棟全体の話として、診療報酬のルールでは、看護職員の月平均夜勤時間を72時間以下とすることが、入院基本料の施設基準の1つです。現行の通知(令和8年3月5日 保医発0305第7号、令和8年6月1日から適用)でも、同じ入院基本料を算定する病棟全体の平均で計算し、夜勤専従者は計算に入れないとされています。個人の上限ではなく、療養病棟入院基本料の病棟は対象外です。夜勤専従の人の時間は、負担が過重にならないよう配慮するとも書かれているので、勤務表を組むときは、専従の人の回数も別に見ておきます。

手順4:目安に照らして、確定の前に点検する

枠が埋まったら、確定の前に点検します。日本看護協会のガイドラインの勤務編成の基準のうち、勤務表の点検に使いやすい項目は、次のものです。

  • 勤務を終えてから次の勤務まで、11時間以上の間隔をとる
  • 勤務の拘束時間は、13時間以内とする
  • 夜勤の連続は、2回までとする
  • 連続勤務は、5日以内とする
  • 2回連続の夜勤のあとは、おおむね48時間以上の休息を確保する(1回の夜勤のあとも24時間以上が望ましい)
  • 少なくとも1か月に1回は、土曜・日曜ともに前後に夜勤のない休日をつくる
  • 交代の方向は、正循環とする
  • 早出の始業時刻は、7時より前を避ける

法律の最低ラインも、あわせて見ます。労働基準法35条は、毎週少なくとも1回の休日、または4週間を通じて4日以上の休日を与えることを定めています。夜勤明けの日を休日に数えてよいかは、就業規則と勤務の組み方で変わるため、ここでは判断せず、管理者に確認してください。

確定前の点検(10分)

点検は、目も頭も疲れるよね。10分で区切って、あとは休もう。

手順5:知らせ方と、あとから直すとき

確定した勤務表は、全員が同時に見られる形で出します。一部の人にだけ先に見せると、あとの調整が不公平に見えます。出すときは、いつまでが変更の受付で、誰の承認が要るかも、一言添えます。

あとから変更が入るときは、一つ直すと別の所に影響が出ます。直したら、手順4の点検(間隔・連続・最低人数)を、変更した部分だけでもやり直します。直した理由と日付を、一行で残しておくと、次の月の材料になります。

今月は、○日の希望が重なって、お休みに調整できませんでした。来月の組み方の参考にしたいので、困った点があれば教えてください。

希望が通らなかった人に伝える例

記録は、勤務表そのものと、組むときに迷ったこと、直した理由の3つを残します。現在地ログに、出来事の記録として残しておくと、次に組むときの手がかりになり、負担も減ります。

1か月分の作成スケジュールの例
希望の受付上限と締切を伝える
下書き固定の枠と夜勤
点検・調整目安と人数を確認
確定・周知変更の受付も伝える

例です。締切や期間は、職場の決まりに従います。

締切から逆に数えて、余裕を持たせてね。

シフトを組む立場は、人間関係の板ばさみにもなりやすい立場です。荷が重いと感じるときは、リーダーを任されて荷が重いときも読んでください。後輩に引き継ぐ場面では、後輩指導のときの考え方が使えます。

全員が満足する勤務表は、ないよ。順番に作って、点検できたなら、それで十分。

来月は、今月のメモが、味方になってくれるからね。

よくある質問

看護師のシフトは、どの順番で組めばよいですか?

固定の予定、承認済みの休み、夜勤、残りの勤務、点検、周知の順がおすすめです。動かせないものを先に置くと、後から崩れにくくなります。

夜勤の回数は、月に何回までですか?

法律に夜勤の回数の上限はありません。日本看護協会の2013年のガイドラインは、三交代制は月8回以内を基本とし、それ以外は労働時間などに応じた回数としています。目安であり、現場の状況で緩和される場合もあります。

希望休が重なって、全員の分を通せないときは?

最低人数を割る日だけに絞って、話し合います。前の月に譲った人が偏らないようにして、通らなかった人には、事前に理由と次月の見通しを伝えます。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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