本文へ
ナースの現在地診断する

当サイトは広告(PR)を含みます。掲載サービスから報酬を受け取ることがあります。

夜勤と睡眠

看護師が夜勤で眠れないとき、整えたい5つの習慣と相談の目安

更新 2026年10月23日読むのに約6分

夜勤の前後に眠れない日が続くと、勤務のたびに疲れがたまります。場面を分けて、5つの習慣を一つずつ試すための、日本看護協会の資料に沿った整理です。

夜勤の朝、体はくたくたなのに、目だけ冴えてるあの感じだよね。

眠れないのは、夜勤のどの場面か

夜勤で眠れないと言っても、困っている場面は人によって違います。場面ごとに、考えることも、頼れる資料も変わります。まず、自分の「眠れない」がどこで起きているかを見ます。

  • 夜勤の前:出勤まで眠れない、夜に備えて寝ようとしても寝つけない
  • 夜勤の途中:休憩や仮眠の時間があっても、眠れない・取れない
  • 夜勤明け:帰ってきても目が冴えている、眠っても浅い
  • 日勤に戻る日:夜勤が終わっても、睡眠のリズムが戻らない

夜勤の前後の眠りは、本人の寝つきの問題というより、勤務の組み方や休息の量が関わることがあります。日本看護協会が2013年2月に公表した「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」は、勤務編成の基準として11項目を提案しており、勤務の間隔、夜勤の連続回数、夜勤後の休息、夜勤中の仮眠などが並んでいます。ガイドラインは法律ではなく、職能団体が示した目安です。

もう一つ、日本看護協会は、2021年度から4か年の調査事業「頻繁な昼夜遷移が生じない交代制勤務」を進め、まとめとして考えられる対応策を示しています。夜勤に合わせて生活を夜型にするのは困難で、夜勤後に十分な休息が取れる勤務にすることなどです。これらは調査から考えられる対応策であり、眠れることを約束するものではありません。以下の5つの習慣も、その範囲で読んでください。

整えたい5つの習慣

  • 1. 夜勤の前後3日分の睡眠を、メモする
  • 2. 夜勤中の仮眠を、「取れたか・何分か」で記録する
  • 3. 夜勤明けの夜の睡眠を、先に守る
  • 4. 夜型に寄せきろうとしない
  • 5. 勤務の間隔と連続を、数字で確かめる
5つの習慣の流れ
  1. メモする夜勤の前後3日分
  2. 仮眠を数える取れたか・何分か
  3. 夜勤明けの夜先に守る
  4. 夜型に寄せない昼夜の落差を減らす
  5. 間隔を数える11時間・連続回数

全部ではなく、まず一つだけで足りるよ。

1つめの習慣は、記録です。眠れない日は、頭の中で「また眠れなかった」と大きく感じやすく、実際に何時間眠れたのかが、あいまいになりがちです。夜勤の前日、夜勤の日、夜勤明けの3日分を、寝た時刻・起きた時刻・目が覚めた回数だけ書きます。1週間分たまると、どの場面で眠れていないのかが見えてきます。診察や窓口に行くときの材料にもなります。

2つめは、夜勤中の仮眠です。日本看護協会の「就業継続が可能な看護職の働き方の提案」(2021年3月)は、2交代制では60分以上の休憩とは別に、60〜90分のまとまった仮眠が疲労回復に有効とされていると書いています。3交代制の深夜勤でも、休憩中の15分程度の短い仮眠が有効とされています。実労働時間が8時間を超える夜勤では、60分以上の休憩のほか、連続2時間以上の仮眠時間を設定する取り組みも挙げています。仮眠の環境は職場で差があり、同じ提案が引く2019年の調査では、「仮眠専用スペースはないが横になれる場所がある」が38.6%、「個室はないが仮眠専用スペースがある」が25.6%、「仮眠専用の個室が必要数ある」が20.7%でした。

取れた時間と環境を記録しておくと、「何分も取れない夜が続いている」という事実を、勤務の相談で伝えやすくなります。個人の我慢の話から、職場の仕組みの話に変わります。

場面で分けて見てきたよ。ここでひと息ついてから、続きを読もうか。

3つめは、夜勤明けの夜の睡眠です。日本看護協会の調査事業は、夜勤後の昼間の睡眠は良質になりにくいと整理し、夜勤明けの夜にも十分な睡眠時間を確保することを対応策に挙げています。帰宅後の過ごし方の工夫は夜勤明けの過ごし方にまとめたので、ここでは「明けの夜に眠れたか」を記録の欄に足すことだけを覚えておきます。

4つめは、夜型に寄せきろうとしないことです。同じ調査事業は、一定の夜勤期間を設けても概日リズムの乱れは小さくならず、夜勤に合わせて生活を夜型にするのは困難と述べています。「夜勤に慣れれば眠れるようになる」と待つより、慣れない前提で休息を厚くする、と考えるほうが現実に合います。同じ調査事業は、日勤の期間は概日リズムの乱れが少ないとも整理しています。日勤の日の生活リズムを大きく崩さないことは、選択肢の一つです。

5つめは、勤務の間隔と連続を数字で確かめることです。前述のガイドラインは、勤務と勤務の間隔は11時間以上あける、夜勤の連続は2回までとする、2回連続の夜勤のあとはおおむね48時間以上の休息を確保する、などを提案しています。11時間は日本看護協会の提案の数字で、法的な基準ではありません。自分の勤務表を、この物差しで見直す方法は夜勤の回数を数字で伝える方法にあります。

夜勤明けから次の勤務までの間隔が短い日が続くと、眠れなくなります。勤務表を組むときに、間隔を見ていただくことはできますか。

師長や勤務表の担当者への伝え方の例

習慣では足りないときの、数字と相談

習慣を試しても眠れない日が続くなら、習慣の段階を超えているのかもしれません。厚生労働省の睡眠ガイド2023は、交替制勤務では睡眠の不調などの健康リスクに注意が必要であり、不眠や睡眠休養感の低下、業務中の眠気が続いて日常生活に支障を来している場合は、速やかに医療機関を受診するよう書いています。ガイドの推奨が参考にならない場合もある、という趣旨の説明もあります。

相談するときの、持ち物チェック

受診の目安や、眠れない夜が続くときの流れは、眠れない夜が続くとき、できることと受診の目安に書きました。体の疲れは夜勤中の体の不調と体力の整え方、休日の過ごし方は休みの日に疲れが取れないときと合わせて読めます。

勤務表の相談は、次の勤務表の希望を出す締め切りの前に、師長か勤務表の担当者に持っていくと、反映してもらえる余地が残ります。伝えるのは「眠れない」という気持ちより、「11時間を下回った日が月に◯回」「仮眠が取れなかった夜勤が◯回中◯回」という数字です。数字にすると、個人の体質の話ではなく、勤務の組み方の話として受け取ってもらいやすくなります。職場で話し合っても進まないときは、労働相談の窓口に相談する道もあります。

どれか一つ試せたら、それで十分な一歩だよ。

今夜は、少しでも早く休めますように。

よくある質問

夜勤明けは、寝ないほうがよいですか?

日本看護協会の調査事業は、夜勤後の昼間の睡眠は良質になりにくく、夜勤明けの翌日の夜にも十分な睡眠時間を確保することを考えられる対応策に挙げています。寝てはいけない、という指示ではありません。

仮眠は、何分が目安ですか?

日本看護協会の提案では、2交代制で60〜90分のまとまった仮眠、3交代制の深夜勤で休憩中の15分程度の短い仮眠が有効とされています。職場の環境で取れる時間は変わるため、取れた時間を記録して相談してください。

夜勤に慣れれば、眠れるようになりますか?

日本看護協会の調査事業は、夜勤に合わせて生活を夜型にするのは困難と述べています。慣れを待つ前提にせず、休息と勤務の組み方を見直す方向で考えます。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

約3分・会員登録なし診断をはじめる