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ミスと特性の相談

看護師のADHD・発達障害が気になるとき。ミスの見直しと相談先

更新 2026年10月23日読むのに約7分

ミスが続くと、「自分には特性があるのでは」と考えてしまうことがあります。この記事では、特性と決めつけずに先に見直すことと、相談先の選び方を、公的な説明の範囲で整理します。診断はしません。

夜中にひとりで検索してたかな。ここまで来られて、ほっとしたよ。

看護師のADHD・発達障害が気になるとき、最初に分けること

最初に分けておきたいのは、「ミスが続いている」という事実と、「ADHDかもしれない」という見立てです。前者は記録して確かめられますが、後者を決めるのは医師です。この2つを分けたまま進むと、自分を責める考えに飲まれにくくなります。

看護の仕事は、同時に複数のことを覚え、何度も中断されながら、正確さを求められます。ミスが続くとき、原因は一つとは限りません。睡眠不足、夜勤の間隔、仕事量、新しい環境、気持ちの落ち込みなどが、いくつも重なっていることがあります。

こころの情報サイトは、発達障害を、脳の働き方の違いにより物事のとらえ方や行動のパターンに違いがあり、そのために日常生活に支障のある状態と説明しています。ADHDは、不注意や、多動性・衝動性の特性が、学校、家庭、職場など複数の場面で見られる状態です。大人になると、計画的に物事を進めにくい、落ち着かない、感情のコントロールが難しいなど、現れ方が変わる、とも書かれています。公的なページが示しているのは、ここまでの定義と、相談先です。

ミスが続くときに浮かびやすい、4つの考え

「ミスが続くのは、特性のせいでは」という考え。 まず見直したいのは、睡眠と勤務の間隔です。厚生労働省の睡眠ガイド2023は、睡眠の不調や休養感の低下があるときは、生活習慣などの改善が重要である一方、病気が潜んでいる可能性にも留意する、と書いています。成人は6時間以上を目安に確保することを推奨し、交替制勤務は睡眠の不調などの健康リスクに注意が必要としています。日本看護協会の2013年のガイドラインは、勤務の間隔を11時間以上あけることを提案しています。ミスの前に、眠れていたか、勤務の間隔は空いていたかを、見てみます。

「気をつけが足りないだけ」という考え。 努力の問題と決めつけると、原因が見えなくなります。ミスが起きた場面を書き出すと、時間帯、業務の種類、中断の有無などに偏りが見つかることがあります。そうなれば、手順や環境で減らせる部分が見えてきます。怖さが強いときはミスが怖いと感じるとき、仕事全体への自信が揺れるときは仕事ができないと感じるときにも続きがあります。

「相談先は、精神科しかない」という考え。 相談先は、目的で選べます。都道府県・政令指定都市ごとに設置された発達障害者支援センターは、生活自立や就労などの相談先として、こころの情報サイトに載っています。ほかに、保健所、精神保健福祉センター、職場の産業医、働く人向けのこころの耳もあります。

「何か特性があったら、看護師は続けられない」という考え。 特性があるかどうかと、看護師を続けられるかどうかは、別の問いです。後者は、職場の環境、業務の分担、働き方にも関わるため、ひとつの答えは出せません。続け方を考えるときは、診断名より先に、困っている場面を具体的にすることが役に立ちます。

自分を責める声が大きい日は、その声に反論しなくていいよ。ただ、聞き流してみよう。

ミスが続くとき、先に見直すこと/相談で確かめること
先に見直したいこと
  • 睡眠時間と、勤務の間隔
  • 仕事量と、中断の多さ
  • 手順や、確認の方法
  • 気持ちの落ち込みの有無
相談で確かめたいこと
  • 困りごとが複数の場面にあるか
  • いつ頃から続いているか
  • 相談先で、どう整理できるか

どちらか一方じゃなくて、少しずつ両方を見ようね。

ミスを、場面ごとに書き出してみる

相談に行くときに役立つのは、「ミスが多い」という感想より、場面ごとの記録です。1〜2週間分でも、いつ・どこで・何をしていて・何が起きたかの偏りが見えることがあります。診断のための記録ではなく、相談で話しやすくするための記録です。

ミスの1行メモに入れること

責める言葉は書かず、事実だけにします。患者さんが特定できる情報は書きません。書く場所は、記録ノートが使えます。職場の医療安全の報告(インシデントの報告)は、職場のルールに従い、別に行います。インシデントへの向き合い方も参考になります。

相談先を、目的で選ぶ

相談先は、何を整理したいかで選ぶと迷いにくくなります。下の表は、公的な説明で確かめられた範囲の早見表です。

相談先の早見表
相談先向く場面覚えておくこと
発達障害者支援センター生活や就労の困りごとを整理したい都道府県・政令指定都市ごとに設置
精神科・心療内科落ち込みなど、日常の支障が続く診断・治療は医師が判断する
精神保健福祉センター・保健所まず公的な窓口で話したい番号・費用は地域で確かめる
こころの耳(働く人向け)仕事の悩みを、電話やSNSで話したい受付は平日の夜と土日が中心
産業医・職場の窓口勤務や業務の調整も含めて相談したい産業医は50人以上の事業場に選任

受付時間や番号は、変わることがあります。かける前に、公式ページで確かめる。

全部に行く必要はなくて、1か所でいいんだよ。

こころの耳など、電話やSNSの窓口の受付時間は、看護師のメンタル相談窓口の一覧にまとめています。産業医は、常時50人以上の労働者を使う事業場に選任される医師で(労働安全衛生法13条)、話した内容が職場にどう伝わるかは、最初に確かめておくと安心です。

発達障害者支援センターに電話するときは、「看護師として働いていて、確認の漏れが続いています。発達障害の可能性も含めて、相談できますか」のように、仕事と困りごとを一言で伝えます。センターの場所と連絡先は、お住まいの都道府県・政令指定都市の案内で確かめます。

相談に行く前に、「何に困っているか」を一言にしておきます。たとえば、「確認の漏れが続く」「夜勤明けにミスが増える」といった形です。診断名を聞きに行くのではなく、困りごとを整理するために話す、という姿勢で十分です。相談の最後に、「次に何を試すか」を1つだけ決めて帰ると、次の相談につながります。

職場に頼むなら、困っている場面を具体的に

診断名がなくても、困っている場面を具体的に伝えて、職場に相談することはできます。頼むときは、「ミスが多くて申し訳ない」ではなく、「この場面で、こうなると助かる」の形にします。書き出したメモが、そのまま材料になります。

  • 指示を口頭だけでなく、メモや記録でも受け取りたい
  • 夜勤明けの翌日の業務量や、勤務の間隔を見直してほしい
  • 確認の手順をチェックリストにして、手元に置きたい
  • 急ぎの依頼が重なるときは、優先順位を一緒に決めてほしい

頼む相手は、直属の師長のほか、教育担当や人事という選び方もあります。話しにくいときは、先に産業医や外部の窓口で話を整理してから、職場に伝える順番もあります。頼んだ内容と、返ってきた答えも、記録に残しておきます。

まずは、ミスの1行メモを3日分つけてみよう。相談は、決めつけるためじゃなくて、整理するための場所だよ。

よくある質問

看護師でミスが多いのは、ADHDだからですか?

ミスの多さだけで、そう結びつけることはできません。睡眠、勤務の間隔、仕事量、環境など、見直せる要因がいくつもあります。気になるときは、発達障害者支援センターや医療機関などで相談してください。

発達障害のことで相談したいときは、どこに行けばいいですか?

都道府県・政令指定都市ごとに、発達障害者支援センターがあり、生活自立や就労などの相談先として案内されています。診断や治療は医師が行うもので、精神科や心療内科などの医療機関が窓口です。保健所や精神保健福祉センターも、精神保健の相談を受けています。

相談したことは、職場に知られますか?

相談先ごとに扱いが違い、条文や公的ページだけでは言い切れません。産業医など職場の窓口を使う場合は、最初に、どこまで伝わるかを確かめておきます。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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