夜勤・勤務時間・休み
看護師の二交代と三交代の違い。回数・長さ・手当で見比べる
更新 2026年10月23日読むのに約7分
二交代と三交代は、夜勤の回数と、1回の長さの組み合わせが違います。この記事では、日本看護協会の調査の数字で二つの形を並べ、自分に合う形を考える材料と、職場に確かめる点を整理します。
二交代と三交代、どっちが楽なんだろうって、気になるよね。
二交代と三交代は、何がどう違う働き方か
二交代は、日勤と夜勤の2つの勤務で回す形です。夜勤が1回で長く、日本看護協会の調査では、夜勤の長さが16時間以上のものと、16時間未満のものに分けて数えています。三交代は、日勤・準夜勤・深夜勤の3つで回す形で、変則的な組み方も含めて数えられています。
どちらが多いのか。日本看護協会の「2025年病院看護実態調査」では、回答した病院3,502施設のうち、病棟で採用している形は、二交代制(16時間以上)が78.3%、三交代制(変則含む)が27.8%、二交代制(16時間未満)が18.8%でした。1つの病院が複数の形を採ることがあるため、合計は100%を超えます。
最も多くの看護職員に適用されている夜勤の形は、二交代制(16時間以上)が66.0%、三交代制(変則含む)が16.6%、二交代制(16時間未満)が14.3%でした。これは病院ごとに「最も多い形」を数えたもので、看護師の人数の割合ではありません。調査の有効回収率は43.7%で、全国の病院すべての数字でもありません。
「看護師の約8割が二交代」といった言い方は、この調査の読み方としては正確ではありません。形の割合は、回答した病院の数と、複数回答の数字であることを、頭に置いておきます。
回数・長さ・手当を、数字で並べて見る
二つの形を比べる材料は、日本看護協会の調査と、ガイドライン、2021年の提案にあります。早見表にまとめます。
| 比べる点 | 二交代 | 三交代 |
|---|---|---|
| 夜勤の月平均回数(2024年・病院平均) | 4.8回 | 7.4回 |
| ガイドラインの回数の目安(2013年) | 労働時間などに応じた回数 | 月8回以内を基本 |
| 最も長い夜勤帯の平均(2024年) | 16.2時間(休憩を含む) | 職場の勤務表で確かめる |
| 夜勤手当(1回・病院平均) | 11,815円 | 準夜4,567円/深夜5,715円 |
| 休憩・仮眠の目安(2021年の提案) | 休憩60分以上のほか、60〜90分の仮眠 | 深夜勤の休憩中に、15分程度の短い仮眠 |
日本看護協会の調査(2024年)と提案による、病院の平均や目安です。自分の職場の数字ではないため、勤め先の勤務表と手当の規定で確かめてください。
数字は、自分の勤務表と並べるための物差しだよ。
夜勤の回数は、2024年の調査で、1人あたりの月平均が、三交代の病院で7.4回、二交代の病院で4.8回でした。これは各病院の回答の平均を病院数で割った参考値で、看護師個人の平均ではありません。ガイドラインが三交代の目安とする「月8回以内」は、二交代には当てはまらず、二交代の目安は「労働時間などに応じた回数」とされています。回数の数字だけを並べて、どちらが重いと決めることはできません。
1回の長さについては、2024年の調査で、二交代の病院の最も長い夜勤帯(休憩を含む)の平均が16.2時間でした。「16時間00分〜16時間59分」が62.4%で最も多く、「17時間00分〜17時間59分」が21.4%でした。ガイドラインの提案には、勤務の拘束時間を13時間以内とする項目もありますが、法律ではなく、現場の実情に合わせて緩められている場合もあるとされています。違反かどうかを決めるものではなく、自分の勤務の長さを言葉にする物差しとして使います。
夜勤手当は、日本看護協会の「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」で、1回あたりの平均が、三交代の準夜勤4,567円、深夜勤5,715円、二交代の夜勤11,815円でした。病院の看護部長が答えた平均で、自分の職場の手当を示す数字ではありません。別の調査である「2025年病院看護実態調査」では、定額で支給している病院の1回あたりの平均が、二交代の夜勤11,470円、三交代の準夜勤4,300円、深夜勤5,211円で、調査によって額が少し違います。回数が違うため、月の手当の合計を比べるには、自分の職場の手当表と勤務表が要ります。
比べる点が多くて、目が回りそうだよね。
見るのは、自分の勤務表と並べるところだけで、十分だよ。
向き・不向きは、体のリズムと暮らしの形で考える
どちらの形が楽かは、人によって違い、数字だけでは決まりません。考える視点を、天秤の形にして並べます。
- 夜勤の回数は少なめ(病院平均で月4.8回)
- 1回が長い(最長帯の平均16.2時間)
- 夜勤後の休みの入り方は、職場の勤務表しだい
- 1回は短い形が基本
- 回数は多め(病院平均で月7.4回)
- 日勤・準夜・深夜の切り替えが増える
どちらが重いかは、人と職場で変わるよ。
二交代では、深夜の長時間勤務の負担が大きいことが、厚生労働省の勤務間インターバル制度のマニュアル(2025年3月)に書かれています。同マニュアルは、勤務表の上では間隔が長く取れていても、深夜勤務を16時間に設定している事業所が散見されることにも触れています。
三交代は、準夜勤・深夜勤・日勤が入れ替わるため、体の切り替えの回数が増えます。日本看護協会の調査事業は、頻繁な昼夜の切り替えが生じない勤務を課題に、日勤の期間を一定程度設けることなどを、考えられる対応策に挙げています。
どちらの形でも共通なのは、夜勤後の休息です。同調査事業は、夜勤後は最低2日間、夜に睡眠が取れるシフトにすることを、考えられる対応策に挙げています。睡眠の改善を保証するものではなく、勤務の組み方を考える手がかりです。
夜勤は、二交代と三交代のどちらですか。1回の長さと、月の回数、夜勤のあとの休みの入り方を教えてください。
職場に確かめるときの言い方
形を変えたいとき、職場に確かめること
二交代か三交代かは、求人票の「勤務形態」の欄に書かれています。ただ、同じ二交代でも、夜勤の長さ、回数、夜勤後の休み、仮眠の環境は、職場ごとに違います。次の点は、見学や面接で聞けると、ずれが減ります。
- 夜勤の長さ:休憩を含む1回の拘束時間は何時間か
- 夜勤の回数:直近の数か月の実績で、1人あたり何回か
- 夜勤後の休み:1回の夜勤のあと、翌日は休みか。連続したときはどうか
- 仮眠と休憩:横になれる場所があるか、仮眠の時間が取れているか
- 勤務の間隔:勤務と勤務の間は、何時間あくことが多いか
仮眠の環境について、日本看護協会の2019年の調査では、「仮眠専用の個室が必要数ある」が20.7%、「個室はないが仮眠専用スペースがある」が25.6%、「仮眠専用スペースはないが横になれる場所がある」が38.6%でした。職場による差が大きい点です。
勤務間インターバル(終業から次の始業までの休息)は、労働時間等設定改善法の2条1項で、事業主の努力義務とされています。義務ではないため、職場によって扱いは違います。日本看護協会の提案は、勤務の間隔を11時間以上あけることです。
診療報酬のルールに、「月平均夜勤時間72時間以下」という言葉があります。厚生労働省のマニュアルによると、看護職員の月平均夜勤時間を72時間以下にすることは、一般病棟入院基本料の施設基準の一つです。現行(令和8年6月1日から適用)の厚生労働省の通知でも、同じ入院基本料を算定する病棟全体の平均で計算し、72時間以下であればよく、病棟ごとに72時間以下である必要はないとされています。夜勤専従の看護職員は、この計算の人数と時間に含めません。療養病棟入院基本料を算定する病棟は、この要件の対象外です。これは病院側の基準で、看護師個人の夜勤の上限ではなく、「72時間を超えたら違法」という意味でもありません。
夜勤が体に合わない、慣れないという悩みは、夜勤に慣れないときの体と気持ちで、組む相手との悩みは、夜勤メンバーとの相性で扱っています。夜勤の回数を数字で職場に伝える方法は、夜勤の回数を数字で伝える方法に、転職で形を変えるときの聞き方は、転職前に確かめておきたいことにあります。
材料がそろったら、あとは自分の勤務表と並べるだけだよ。
どちらの形でも、休むことは、ちゃんと大事にしてね。
よくある質問
看護師は二交代と三交代、どちらが多いですか?
日本看護協会の2025年の調査では、回答した病院の66.0%で、最も多くの看護職員に適用されている形が二交代制(16時間以上)でした。病院の数の割合で、看護師の人数の割合ではありません。
二交代と三交代で、夜勤手当はどのくらい違いますか?
日本看護協会の2024年度の調査では、1回あたりの平均が、二交代の夜勤で11,815円、三交代の準夜勤で4,567円、深夜勤で5,715円でした。病院の平均で、自分の職場の額は、手当の規定で確かめてください。
二交代と三交代のどちらが、体に楽ですか?
人によって違い、数字だけでは決められません。回数・1回の長さ・夜勤後の休息・仮眠の環境を、自分の勤務表と並べて、負担が大きい点を見つけるところから始めてください。
出典・参考(公的な情報)
- 2025年 病院看護実態調査 報告書(日本看護協会調査研究報告 No.102)(公益社団法人 日本看護協会)
- 2024年 病院看護実態調査 報告書(日本看護協会調査研究報告 No.101)(公益社団法人 日本看護協会)
- 2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査 報告書(公益社団法人 日本看護協会)
- 看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(2013年)(公益社団法人 日本看護協会)
- 就業継続が可能な看護職の働き方の提案(2021年3月)(公益社団法人 日本看護協会)
- 「頻繁な昼夜遷移が生じない交代制勤務」に関する調査事業報告(公益社団法人 日本看護協会)
- 勤務間インターバル制度 導入・運用マニュアル(医療業版)(2025年3月)(厚生労働省)
- 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法 第2条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(保医発0305第7号 令和8年3月5日、令和8年6月1日適用)(厚生労働省 保険局医療課)
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。