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夜勤・勤務時間・休み

看護師が夜勤に慣れないとき、体と気持ちの整え方と相談の目安

更新 2026年10月23日読むのに約6分

夜勤に慣れない日が続くと、自分の根性や適性を疑いたくなります。この記事では、体・気持ち・暮らしの3つに分けていまの状態を見るしかたと、日本看護協会の資料から言える範囲の整え方、話す相手の順番を整理します。

夜勤明けの帰り道、足も頭もぼんやり重い朝があるよね。

「慣れない」は、体・気持ち・暮らしのどこに出ているか

「夜勤に慣れない」と言っても、困っている場所は人によって違います。体のだるさかもしれませんし、出勤前の憂うつかもしれません。休みの日の予定が立たないことが、一番重い人もいます。ひとまとめにしたままだと、何を変えればよいのかが見えません。まず、3つに分けて眺めます。

  • 体:夜勤の途中や明けに、だるさ・眠気・頭の重さが強く出る。食欲や、休みの日の疲れの抜け方が変わる
  • 気持ち:夜勤の前日から落ち着かない。夜勤中に不安が強まる。明けに気分が沈む
  • 暮らし:休みの日が睡眠だけで終わる。家族や友人との予定が合わない。生活のリズムが崩れる

どれか一つに当てはまる人もいれば、重なっている人もいます。ここで大事なのは、当てはまる数ではなく、どれが一番重いかを選ぶことです。選べたら、次に見る資料と、相談する相手が決まります。

診断のように、白黒をつける話ではありません。体の不調が強いときは、気持ちの話にせず、医療機関や産業医に話します。気持ちが沈みきっているときは、夜勤の話を超えて、窓口に話します。その見分けは、あとの節で扱います。

慣れを待たなくてよい、と読める資料がある

日本看護協会は、2021年度から4か年の計画で、調査事業「頻繁な昼夜遷移が生じない交代制勤務」を進めました。そのまとめには、一定の夜勤期間を設けても概日リズム(体内時計のリズム)の乱れは小さくならず、夜勤に合わせて生活を夜型にするのは困難だ、と書かれています。だから夜勤後に十分な休息が取れる勤務にする、というのが、調査から考えられる対応策です。

この文章が言っているのは、気合いや慣れの個人差ではなく、勤務の組み方の話です。夜勤に慣れない自分を責める前に、慣れにくいことを前提にして、休息をどう確保するかを見る、という向きになります。慣れの感じ方は人によって違うため、いつ楽になるかを約束するものではありません。ただ、慣れない日があっても不思議ではない、という足場にはなります。

同じ調査事業のまとめには、日勤の期間は概日リズムの乱れが少ないので、一定の日勤期間を設けること、夜勤後は最低2日間、夜に睡眠が取れるシフトにすること、も挙がっています。夜勤後の昼間の睡眠は、良質な睡眠になりにくいとも整理されています。診断や治療の話ではなく、勤務の組み方を考える手がかりです。睡眠が改善することを保証するものでもありません。

もう一つの物差しが、2013年2月に公表された「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」です。慣れにくさに関係が深いのは、勤務と勤務の間隔を11時間以上あけることと、2回連続の夜勤のあとはおおむね48時間以上の休息を確保すること、の2つです。法律ではなく、日本看護協会が示す目安で、現場の状況に合わせて緩められている場合もあるとされています。ほかの項目も含めて、自分の勤務表をこの物差しに当てて眺めるやり方は、夜勤の回数を数字で伝える方法にまとめました。

いまの状況ごとに、最初に見るところを変える

慣れない、の中身は、いまの状況で変わります。よくある3つの場面に分けて、最初に見るところを並べます。

夜勤を始めて間もないとき。体も気持ちも、勤務のリズムも、まだ新しい状態です。ここで見るのは、勤務の間隔と、夜勤明けの過ごし方です。夜勤の連続が続いていないか、夜勤明けの翌日の夜に、眠れる予定が残っているかを、勤務表で数えます。眠りの整え方は、夜勤で眠れないとき、整えたい5つの習慣に分けて書きました。

異動や勤務形態の変更で、夜勤の形が変わったとき。三交代から二交代に変わった、部署が変わって夜勤の人数や忙しさが変わった、という場合は、体の側だけでなく、1回の長さや回数も変わっています。変わった点を書き出すと、負担の出どころが見えます。形ごとの違いは、二交代と三交代の違いに、数字で並べました。

前はこなせていたのに、最近きつくなったとき。夜勤の回数が増えた月が続いていないか、休みの入り方が変わっていないか、組む相手が変わったかを確かめます。人との相性が重いなら、夜勤メンバーとの相性も参考になります。仕事の外で、家族の予定や睡眠の環境が変わっていることもあるため、一行ずつ書いておきます。

慣れないときの、見直しの順番
  1. 場面を分ける体・気持ち・暮らし
  2. 勤務を数える間隔・連続・夜勤後
  3. 休息を先に守る夜勤明けの夜
  4. 話す師長・医療・窓口

全部やらなくていいよ。いまの一か所だけで十分。

1週間だけ、夜勤の前後を書いてみる

慣れないって、言い出しにくいよね。まわりは普通にこなして見えるから。

書いた一行が、あとで話すときの材料になるよ。

気持ちの面で、「向いていない」と決める前に

慣れない状態が続くと、気持ちが先に疲れます。夜勤の前日から胃が重い、勤務表を見るだけで暗くなる、という状態です。原因は、ここでは決められません。決めつけずに、分けて見る方法だけを書きます。

分け方は、夜勤のある日と、ない日の気持ちを、別々にひと言で書くことです。夜勤のない休みの日にも、同じ重さが続くなら、夜勤の問題を超えているかもしれません。夜勤の前後だけ重いなら、勤務の組み方や休息の取り方が関わっているかもしれません。どちらも可能性の話で、診断ではありません。

決めない日があっていい

決められない日は、決めない日にしてもいいよ。

夜勤そのものが合うかどうかを考える段階になったら、看護師に向いていないと感じるときや、夜勤を理由に辞めたいときで、整理の順番を扱っています。辞めるかどうかを、今日決める必要はありません。

話す相手は、近い順ではなく、目的で選ぶ

話す先は、何を相談したいかで変わります。次のように分けておくと、話の入り口で迷いにくくなります。

  • 勤務の組み方(回数・間隔・夜勤後の休み):勤務表を作る人や師長。数字と日付を持っていく
  • 体の不調(だるさ・眠気・睡眠):職場に産業医がいれば産業医、または、かかりつけの医療機関
  • 職場に言いにくい、話が進まない:都道府県労働局の総合労働相談コーナー。平日の日中、無料・予約不要で、専門の相談員が面談または電話で対応するとされています
  • 気持ちが沈みきっている:つらいときの窓口

夜勤が続く週に、回復できていない感じがあります。次の勤務表を作る前に、間隔と夜勤後の休みを、一度いっしょに見ていただけますか。

勤務表を作る人や師長に話すときの例

夜勤など深夜業を含む業務に常時従事する人は、労働安全衛生規則45条により、6か月以内ごとに1回の健康診断の対象になる場合があります。対象かどうかは、勤め先で確かめます。健診の結果に異常の所見があるときは、事業者が医師の意見を聴き、必要があれば、深夜業の回数の減少などの措置を講じる仕組みが、労働安全衛生法にあります(66条の4・66条の5)。夜勤を減らす権利を保障するものではありませんが、医師の意見という入り口があることは、知っておいてよいと思います。詳しくは、夜勤の健康リスクと、疲れをためにくい勤務の目安にあります。

いまの重さを分けて見られたなら、それだけでもう、一歩進んでるよ。

よくある質問

夜勤に慣れるまで、どのくらいかかりますか?

慣れるまでの期間を示す公的な数字は、見当たりません。日本看護協会の調査事業は、夜勤に合わせて夜型にするのは困難と述べ、夜勤後に十分な休息が取れる勤務を対応策に挙げています。期間よりも、勤務の間隔と夜勤後の休みを見てください。

夜勤に慣れないのは、向いていないからですか?

慣れにくさだけで、向き不向きは決められません。夜勤のない休みの日にも同じ重さが続くかなど、場面を分けて見てから考えます。決める段階になったら、整理の順番を別の記事にまとめています。

夜勤が体に合わないとき、職場には何を伝えればよいですか?

気持ちより先に、直近1か月の夜勤の回数・連続・夜勤後の休みを、数字にして伝えます。体の不調が続くときは、産業医や医療機関にも話してください。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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