年代の悩み
40代の看護師が辞めたいと感じたとき、辞める・続けるの整理のしかた
更新 2026年10月23日読むのに約5分
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40代の「辞めたい」には、体力、役割、家庭、収入のことが重なりやすく、全部が重く見えることがあります。この記事では、それらを分けて、続ける道と変える道を見比べる整理のしかたをまとめます。
ここまで続けてきたこと、それだけで大きいことだよ。
気持ちを、少しずつ分けてみようね。
40代の「辞めたい」に、重なりやすい4つのこと
40代は、仕事の中身も、暮らしの中身も変わりやすい時期です。早い人では30代の後半から、同じ重なりが始まります。後輩の指導やリーダー業務が増えたり、家族の事情が変わったり、体力の変化を感じたりします。ゆるやかに変わるので、気づいたときには重なっている、ということもあります。
- 体力:夜勤や長い勤務の疲れが、抜けにくくなった
- 役割:指導・リーダー・調整の仕事が増えた
- 家庭:育児・介護・家族の都合と、勤務がかみ合わない
- 収入:いまの収入が何で成り立っているか、見えていない
4つのうち、一番近いものを1つ選びます。選んだものによって、次に確かめることが変わります。体力は、年齢のせいにされがちですが、夜勤の組み方や休息の取り方で感じ方が変わることもあります。役割は、仕事そのものより、支えてくれる人がいるかで重さが違って見えます。
例:体力が理由なら、夜勤の組み方で変わる余地を探します。役割が理由なら、役割の見直しが先です。家庭が理由なら、勤務の時間帯の調整が先です。入口が違えば、必要な相談の相手も違います。
体力が理由のとき、自分の勤務表を見比べる物差しとして、日本看護協会の「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」(2013年)があります。法律ではなく、日本看護協会の提案です。項目の中身は夜勤の回数の整え方にまとめています。違反かどうかを決めるものではなく、何が重いのかを言葉にするために使います。
収入の見え方を、先に確かめる
辞めるか続けるかを考えるとき、収入の話は後回しにされがちです。ただ、40代では、家計や家族の事情と結びつくことが多く、見えていないと判断が重くなります。まず、いまの収入が何で成り立っているかを分けて見ます。
手当や給与の仕組みは、職場によって違います。分からない部分は、就業規則や給与明細、職場の窓口で確認してください。ここを書き出しておくと、「辞めたい」の中で、収入が理由なのか、収入が不安で動けないのかを区別できます。
夜勤が収入に関わっているなら、深夜(午後10時〜午前5時)の労働には2割5分以上の割増賃金があることも、明細を読む手がかりになります(労働基準法37条)。夜勤手当と割増の関係を、明細と規程で確かめる順番は、看護師が給料で辞めたいときの記事にまとめています。
収入の話は、家族と共有している場合と、自分だけで抱えている場合で、重さが変わります。自分だけで抱えているなら、書き出した内容を、まず信頼できる人に見せてみる方法もあります。
お金の話は、ひとりで抱えると重くなるよね。書き出すと、少し形が見えてくるかもしれないよ。
続ける道と、変える道を見比べる
道は、大きく二つに分けられます。今の職場で条件を変えて続ける道と、職場や働き方を変える道です。どちらが良いと決めるのではなく、選んだ理由に合うほうを選びます。
今の職場で、条件を変えて続ける
夜勤回数や勤務時間の調整、役割の見直しなどを、上司に相談します。変えられる余地は、聞いてみないと分かりません。
職場や働き方を変える
夜勤のない働き方や、勤務時間を選べる職場へ移ります。収入や業務の内容も変わるので、先の収入の見え方と並べて考えます。
夜勤が一番の負担なら、日勤のみ・夜勤なしの働き方を比べる記事が参考になります。家庭との両立が中心なら、働きやすい職場の条件の見分け方も読んでみてください。転職に進む場合の、書類や面接での強みの伝え方は、40代の転職の考え方にまとめられています。
変える道を選ぶ場合も、年代で選べる道が決まるとは言い切れません。職場や求める人材によって違うので、気になる条件は、見学や面接で直接確かめます。見比べる軸は、前の節で書き出した収入と、生活の条件です。
役割の重さが理由なら、「役割を降りる」ことが選べるかを、確かめる価値があります。相談では、これまで担ってきたことと、続けるために必要な調整を、この順で伝えると話が進みやすくなります。どの道でも、期限を決めて試すと迷いが長引きにくくなります。
続ける道を選ぶ場合も、「いまのまま」ではなく、「どこを変えて続けるか」を決めておくと、気持ちが戻りにくくなります。夜勤を減らす、役割を一つ手放す、休みの取り方を見直す、などです。
動く順番と、家族への話し方
動くときは、「話す→確かめる→決める」の順番にすると、悔いが残りにくくなります。まず職場の中で話せる相手に相談し、変えられるかを確かめます。そのうえで、外の選択肢を調べます。体力の変化は、休息や勤務の組み方で和らぐこともあれば、働き方そのものを変える必要が出ることもあります。休日にしっかり休めた週に、疲れがどのくらい抜けるかを見ると、おおまかな手がかりになります。
- 話す職場の中で話せる相手に相談する
- 確かめる変えられる余地があるかを聞く
- 決めるそのうえで外の選択肢も調べる
順番に進めれば、焦らなくて済むかもしれないね。
家庭の事情が理由なら、育児・介護休業法に、勤務を調整するための制度があります。主なものは次の3つです。
- 残業の免除(16条の8):小学校就学前の子を養育する人が請求すると、所定労働時間を超える労働が免除されます。
- 深夜業の制限(19条):小学校就学前の子を養育する人が請求すると、午後10時〜午前5時の勤務が制限されます。深夜に子を保育できる同居の家族がいる場合などは対象外です。
- 介護休暇(16条の5):要介護状態の家族の介護のために、1年度に5労働日(対象家族が2人以上なら10労働日)取れます。2025年4月から、勤続6か月未満の人を除外する扱いは廃止されました。
どれも請求が要り、事業の正常な運営を妨げる場合などの例外があります。労使協定で勤続1年未満の人などを対象外にしている職場もあるので、自分が対象かは就業規則や職場の窓口で確かめます。夜勤を外すための制度と手続きは、夜勤の免除が認められる場合にまとめています。
家族がいる場合は、早めに話しておくことも大切です。収入や勤務時間が変わる可能性があるなら、一緒に暮らす人の意見は、判断の大事な材料になります。決める前に考えを共有するだけで、気持ちが軽くなることもあります。
話すときは、結論を伝えるより、考えている途中の選択肢を並べて見せるほうが、相談として受け取ってもらいやすくなります。「辞める」と「続ける」の二択にせず、「条件を変えて続ける」を間に置くと、話し合いが進みます。
ここまで続けてきた自分のことも、ちゃんと見てあげてね。いちばん近いところから、考えてみない?
よくある質問
40代で辞めたいと思うのは、遅いですか?
遅い・早いで決められることではありません。40代は、指導や調整の経験を持つ人として求められる年代でもあります。理由を分けて、変えられるところから確かめると、急がずに決められます。
家庭の都合で辞めたいとき、先に何を確かめますか?
勤務時間や夜勤の調整が、今の職場で可能かを先に聞いてみます。制度の有無や条件は、就業規則や職場の窓口で確認してください。
転職するなら、いつごろ動き始めればよいですか?
辞める日より前に、情報を集める期間をとる順番が進めやすいです。賞与の支給日と、就業規則にある退職の申し出の期限を先に確かめ、そこから逆算すると時期を決めやすくなります。決め方は[看護師の退職の時期の記事](/taishoku-jiki/)にもまとめています。
出典・参考(公的な情報)
- 労働基準法(第15条・第22条・第34条・第37条・第39条・第66条ほか)(デジタル庁 e-Gov法令検索)
- 割増賃金について(兵庫労働局(厚生労働省))
- 看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(2013年2月)(公益社団法人 日本看護協会)
- 育児・介護休業法(第16条の5・第16条の8・第19条・第20条ほか)(デジタル庁 e-Gov法令検索)
- 育児・介護休業法 令和6年(2024年)改正内容の解説(厚生労働省・都道府県労働局雇用環境・均等部(室))
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。