本文へ
ナースの現在地診断する

当サイトは広告(PR)を含みます。掲載サービスから報酬を受け取ることがあります。

ケース別・立場

男性看護師の悩みと配置の実情。向いてるか迷う前の整理

更新 2026年10月23日読むのに約6分

職場に同じ立場の人が少ないと、悩みが性別のせいなのか、仕事のせいなのかが分からなくなります。この記事では、二つに分けて整理し、配置の実情を確かめる質問と、職場への伝え方を並べます。

職場に同じ立場の人が少ないと、話せる場所も少ないよね。ここでは、ゆっくり整理してみよう。

「男性だから」の悩みと「看護師だから」の悩みを分ける

厚生労働省の令和6年衛生行政報告例では、就業している看護師1,363,142人のうち、男性は118,068人で、約8.7%です。平成26年の73,968人から増えてはいますが、病棟に1人か2人という職場はまだ珍しくありません。人数や推移の読み方は、看護師の人数と男女比の記事にまとめています。

男性看護師の悩みを並べると、二種類が混ざって見えることがあります。一つは、男性であることで起きやすい悩み。もう一つは、新人期の不安、夜勤の疲れ、先輩との関係のように、性別に関係なく起きる悩みです。

混ざったままだと、後者まで「男だから」と受け取って、動かせるはずの部分が見えなくなります。反対に、前者を「自分が弱いから」と受け取ると、職場の仕組みの問題が、個人の問題にすり替わってしまいます。

男性であることで起きやすい悩みとして、次のような場面が考えられます。

  • 更衣室・休憩室・仮眠の場所が、女性スタッフを中心に作られていて、落ち着ける場所が見つけにくい
  • 体位変換、移乗、搬送、興奮している患者さんへの対応など、力を使う場面の応援が、特定の人に偏って回ってくる
  • 女性の患者さんの清潔ケアや排泄ケアで、同性の介助を希望され、担当の割り振りが難しくなる
  • 同じ立場の先輩や、悩みを話せる相手が、職場に少ない
  • 休憩中の雑談や、飲み会の話題に入りにくい
  • 育児や家庭の事情で勤務を調整したいと言うとき、前例が少なく、話が通りにくい

これらは、性格の問題というより、人数の偏りや、職場の決まりが整っているかどうかから起きる面があります。職場ごとに事情が違うため、自分の職場ではどれが当てはまるのかを、書き分けて確かめます。書き分けたあと、人との関係の悩みをどう動かすかは、人間関係の悩みを3つに分けて動き方を決める記事の手順につなげられます。

悩みを2つに書き分ける
悩みの書き分けメモ(例)
  • 男性だから?:更衣室が遠く、着替えの時間が削られる
  • 男性だから?:移乗の応援が、週に何度も自分に回ってくる
  • 看護師だから:夜勤明けに眠れない日がある
  • 看護師だから:先輩への報告に、毎回身構える
  • どちらか分からない:飲み会の誘いを、毎回断りにくい

気持ちは後回しで、場面だけ書けば十分だよ。

配置の実情は、診療科の名前だけでは分からない

「男性看護師は、この診療科が働きやすい」という話は、目にすることがあります。診療科ごとの男女比は、上の統計の数字からは分からないため、この記事では書きません。同じ診療科でも、病棟の人数、師長の考え方、夜勤の組み方で、実情は変わります。

男性だから聞く、という形にせず、「働き方の実情を知りたい」という形にすると、見学や面接の場で次の点を確かめやすくなります。

  • 男性スタッフは何人いるか。更衣室や休憩・仮眠の場所は、どうなっているか
  • 女性の患者さんの清潔ケアや排泄ケアで、同性介助を希望されたとき、誰がどう代わるか。決まりはあるか
  • 力のいる場面や、対応が難しい患者さんの応援は、どう分担しているか
  • 夜勤で、女性の患者さんへの対応が必要になったとき、ペアや応援をどう組んでいるか
  • 育児や家庭の事情で、男性が勤務を調整した前例があるか

答えの中身だけでなく、聞いたときの反応も材料になります。決まりがあって即答できる職場もあれば、「そのときの人数で決めています」と答える職場もあります。どちらが良い悪いではなく、困ったときに相談できる形になっているかを見ます。質問の組み立て方は、入職前に確かめておきたいことにもまとめています。

立場ごとに、悩みの置き場所が違う

年数や家庭の状況で、同じ「男性看護師の悩み」でも、先に確かめることが変わります。立場ごとに、置き場所の例を挙げます。

1〜3年目は、技術と報告の悩みが大きい時期です。力のいる場面で呼ばれる回数が多く、手技や観察の指導が後回しになっていないかを見ます。教わる機会が減っているなら、次に教えてもらう手技の順番を、先輩に聞いてみます。先輩とのやりとり自体がつらいときは、先輩の言い方がきついときの記事が近い内容です。

4年目以降の中堅は、リーダー業務や後輩指導が増えるなかで、相談できる相手が減りやすい時期です。同じ立場の人が職場にいないなら、同期や、他の病棟・他の施設で働く人など、職場の外に話し相手を作ると、考えを整理しやすくなります。同期と比べてしまうときの考え方も使えます。

主任や師長などの役割を考える人は、前例が少ない分、目立ちやすく、周りの期待も偏りやすい立場です。周りの期待と、自分の希望を、別の欄に書き出してから、引き受けるかどうかを決めます。

育児や家庭の事情がある人は、事情と希望を、事実で伝えるほうが話が進みます。いつから、どの曜日、どの時間帯が難しいかを先に整理し、勤め先の窓口(師長や人事など)に確かめます。制度の細かい内容は、勤め先の規則と窓口で確認してください。

年数や家庭の事情で、悩みの置き場所って変わるんだね。

ひとつだけ、あとで書き出せたら、それで十分だよ。

「向いてる」「向いてない」を、性別で決めない

「男性看護師 向いてる」と調べたくなるのは、自分の悩みが、適性の問題なのか、環境の問題なのかを知りたいときだと思います。適性の見分け方そのものは、向いていないと感じる人の特徴で扱っています。ここでは、性別が理由に見えるときの確かめ方だけを書きます。

同じ場面を、女性の同僚が経験したらどうか、と想像してみます。同じようにつらいなら、看護師としての悩みです。違いがあるなら、職場の仕組みや人数の偏りから起きている悩みの可能性があります。後者は、自分を変えるより、分担や決まりを変えるほうが近道になることがあります。

動かしやすい悩みと、時間のかかる悩み
職場で調整できそうな悩み
  • 応援を頼まれる回数の偏り
  • 更衣室や休憩の場所
  • 同性介助の割り振りの決まり
職場の外の工夫も要る悩み
  • 同じ立場の相談相手がいない
  • 病棟の人数の偏り
  • 患者さんの希望そのもの

分けて見ると、動かせる所が見えてくるよ。

右側が重いと感じるときは、職場を変える選択肢もあります。その前に、左側を一つだけ試せます。試して動かなかったという事実も、次の判断の材料になります。

職場に伝える文例と、環境を変えるとき

伝えるときは、「男だから頼まれる」と決めつけず、回数・場面・困りごと・希望の順に、事実で話します。次は、師長や主任に話す例です。

この1か月で、移乗や体位変換の応援を頼まれたのが○回ありました。頼っていただけるのはありがたいのですが、受け持ちの記録が後ろにずれる日がありました。応援の分担を、一緒に見直していただけないでしょうか。

応援の偏りを伝える例(回数は自分の数字に直す)

同性介助や更衣室のように、自分から言い出しにくい項目は、「新しく入った人にも分かるように、決まりを確認したい」という形にすると、個人の要望より、職場の整備の話として受け取られやすくなります。

話しても動きがなく、同じ悩みが続くときは、環境を変えることも選択肢です。その場合は、上の見学の質問を使って、人数や決まりを確かめてから動きます。眠れない日や、出勤が重い日が続くときは、判断を急がず、つらいときの窓口にも話せます。

応援を頼まれた回数、今週から正の字で数えてみよう。

数字があると、話し合いがぐっと楽になるよ。

よくある質問

男性看護師は、どの診療科が働きやすいですか?

一概には言えません。同じ診療科でも、病棟の人数や師長の考え方、夜勤の組み方で実情は変わります。診療科の名前より、見学で、更衣室・同性介助の決まり・応援の分担を確かめるほうが、自分の職場に近い情報になります。

力仕事ばかり頼まれるときは、どうすればよいですか?

頼まれた回数と、そのせいで後ろにずれた業務を、1か月分数えてから、師長や主任に分担の見直しを相談します。気持ちではなく、回数と場面で話すと、話し合いが進みやすくなります。

同じ立場の人が職場にいないときは、誰に相談すればよいですか?

同期、他の病棟や他の施設で働く人、勉強会で会う人など、職場の外に話し相手を作る方法があります。職場の中では、性別にかかわらず話しやすい先輩や、師長に聞いてみます。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

約3分・会員登録なし診断をはじめる