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つらいとき

看護師がつらい・しんどいとき。出どころを分けて、最初の一歩を決める

更新 2026年10月23日読むのに約8分

看護師の「つらい」には、眠れない疲れも、人との関係も、責任の重さも、ひとまとめに入っていることがあります。この記事では、そのつらさを5つの出どころに分け、急いだほうがよいサインの見分け方、立場ごとの分かれ道、今週できること、相談先までを1本で見渡せるようにしました。

「つらい」のひとことに、いろんな重さがまざっているよね。

ほどくのは少しずつでいいから、ここで一緒に広げてみよう。

看護師がつらい・しんどいとき、中身は5つに分かれる

「看護師 つらい」と検索するとき、頭の中にあるのは一つの出来事とは限りません。夜勤明けに眠れない、先輩の言い方が怖い、急変の場面が頭から離れない、この先も続けられる気がしない。いくつもの重さが重なると、どこから手をつければよいかが見えなくなり、「全部がつらい」という一つの塊に感じられます。

塊のままだと、打つ手も「辞める」か「我慢する」かの二択になりがちです。そこで、つらさの出どころを5つに分けてみます。分けると、休めば軽くなるもの、人に渡せるもの、職場の仕組みで動かせるもの、時間をかけて考えるもの、と性質の違いが見えてきます。

厚生労働省の令和7年「労働安全衛生調査(実態調査)」では、仕事や職業生活に関して強い不安・悩み・ストレスとなっている事柄がある労働者は67.5%でした。内容は「仕事の量」と「仕事の失敗、責任の発生等」が39.5%で並んで最も多く、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」32.9%、「仕事の質」30.7%が続きます。常用労働者10人以上の民営事業所で働く人の結果で、看護師だけの数字ではありません。それでも、量と責任と人が上位に並ぶ点は、看護の現場で働く人にも思い当たるところがあるかもしれません。

つらさの出どころ5つと、最初に動かすこと
出どころ出やすい形最初に動かすこと
体と睡眠休日に寝ても疲れが残る眠る時間を先に取り戻す
仕事の量・勤務記録が残る、夜勤が多い困る場面を1つ書き出す
人との関係特定の人の前で固まる言われた言葉と事実を分ける
責任とミスミスの場面がくり返し浮かぶ1人で抱えず報告・相談に渡す
気持ちと先行き続ける意味が見えない決めずに、休んでから考える

いくつか重なっていることが多いので、いちばん重い行から1つだけ選びます。

いちばん重い行に、印をつけるだけで十分だよ。

表のうち、2つ以上が当てはまる人も少なくありません。そのときは「いちばん先に軽くしたいもの」を1つ選びます。迷ったら、体と睡眠から扱うのが手堅い順番です。眠れていない時期は、ほかの4つも実際より重く感じられることがあるからです。

急いだほうがよいつらさと、整理してよいつらさ

つらさの中には、整理より先に、人に話したり医療機関に相談したりしたほうがよいものがあります。この記事は病気かどうかを見分けるものではありませんが、公的な資料が示している目安を並べておきます。

国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」は、気分の落ち込みや日常生活への大きな支障が続く場合には、自己判断せずに、総合病院の精神科、心療内科、精神科クリニックなどへ相談するよう案内しています。かかりつけの内科医や、保健所・精神保健福祉センターも利用できる、と書かれています。

眠りについては、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が、成人は6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保すること、ただし適正な時間には個人差があることを示しています。交替制勤務の節には、不眠や睡眠休養感の低下、業務中の眠気が続き、日常生活に支障を来している場合は速やかに医療機関を受診する、とあります。夜勤のある看護師が自分の眠りを見直すときの物差しになります。

反対に、つらいけれど眠れて食べられている、休日には少し回復する、という状態なら、出どころを分けて一つずつ手を打つ余地があります。つらさが軽いという意味ではなく、動かせるところから動かしてよい、という意味です。逃げ出したいほどの日の過ごし方は逃げたいほどつらい日に、まず安全と相談先を確保する記事に、涙が止まらない日のことは涙が出てしまうときの休み方と窓口に、出勤できない朝の連絡のしかたは出勤できない朝に、連絡から休み方までに書いています。

番号は、使わなくても控えておくだけで、お守りみたいに効くことがあるよ。

急ぐ印がなかった人は、次の節で自分の立場の段落だけ拾えば足りるよ。

新人・中堅・夜勤の多い人。立場で変わる分かれ道

同じ「つらい」でも、何年目か、どんな勤務か、自分をどう見ているかで、先に手をつけたいことが変わります。よくある4つの立場で、分かれ道を並べます。

新人・1年目は、覚えることが多く、できない自分ばかりが目に入りやすい時期です。つらさの多くは、能力より、慣れていない環境から来ていることがあります。人前で泣いてしまう場面の動き方は新人が泣いてしまうときの記事に、辞めたい気持ちの確かめ方は新人看護師が辞めたいと感じたときに確かめることにまとめています。

中堅・リーダーになると、後輩の指導やリーダー業務、委員会など、自分の受け持ち以外の責任が増えます。責任とミスの出どころが重くなりやすく、「できて当たり前」と見られることも、しんどさを増やします。リーダー業務がつらいときの分け方と手放し方では、抱えている役割の棚卸しから始めます。

夜勤が多い人は、体と睡眠の出どころが先に来ます。日本看護協会の「就業継続が可能な看護職の働き方の提案」(2021年3月)は、スウェーデンの交代勤務者の研究を引き、勤務と勤務の間が11時間未満の人は、11時間以上の人より疲労を1.71倍、不眠を2.12倍起こしやすいとしています。海外の研究で、日本の看護師の数字ではありませんが、勤務表を見直すときの材料にはなります。体の整え方は夜勤に慣れないときの整え方へ。

「病みそう」「メンタルが弱いのかも」と感じている人は、弱い・強いの物差しをいったん外すところからです。メンタルが弱いのかもと思ったときの整理は、しんどさの出どころを別の角度から分けています。気分の落ち込みが続いて心配なら、うつかもしれないと思ったときの整理メモが、受診や相談の前の書き留め方を扱っています。不安が頭から離れないときは不安がとまらないときの書き出し方、職場の出来事のあとに心身の不調が続くときは適応障害の意味と受診の目安、刺激に疲れやすい気質ならHSPの看護師の工夫が近い記事です。

今週できることを、日ごとに1つずつ

読むだけで終わらないように、今週やることを小さく決めておきます。大きな決断は入れません。辞める・続けるを決めるのは、少し休めてからでも遅くはありません。

今週の4ステップ
  1. 休む今夜は早めに布団へ
  2. 書く5つの出どころに印
  3. 話す1人に、ひとことだけ
  4. 選ぶ次に読む記事を1本

4つ全部でなくていいよ。1つ進めば、今週は上出来。

1日目は、休むことだけを決めます。睡眠ガイドの目安の6時間に届かない日が続いているなら、まずそこを取り戻すのが先です。e-ヘルスネットの「『うつ』に気づいたときの対処法は?」も、心配なときには、まず疲れたこころと体を十分に休めることを挙げています。

2〜3日目は、上の表の出どころのうち、当てはまるものに印をつけ、いちばん重いものの横に、最近あった場面を1行だけ書きます。誰が何を言ったかより、そのとき自分がどう感じたかを書いておくと、人に話すときの材料になります。

4〜5日目は、話す相手を1人決めます。日本看護協会の同じ提案は、2019年の病院・有床診療所の調査で、暴力やハラスメントの経験があっても、上司や同僚から日ごろサポートを得られている看護職員は、得られていない人より離職意向が低い傾向があったと報告しています。職場に話せる人がいないときは、外の窓口がその役を担ってくれます。話せる場所と順番の作り方は愚痴を聞いてほしいときの記事にあります。

週末は、印をつけた出どころに合う記事を1本だけ選んで読みます。全部を読む必要はありません。休みの日にできる気分転換を探すなら、疲れの種類別に選ぶストレス解消の早見表が使えます。

今週のチェック

相談先は、職場の中と外の両方に持っておく

話す相手は、職場の中と外に分けて考えると選びやすくなります。片方が合わなくても、もう片方が残ります。

職場の中で話す

上司、信頼できる先輩、産業医、職場の相談窓口。勤務表や受け持ちなど、職場で動かせることを変えたいときに向きます。産業医は事業場の労働者の健康管理等を行う医師で、治療をする主治医とは役割が違います。

職場の外で話す

公的な電話・SNS相談、保健所や精神保健福祉センター、医療機関。職場の人に知られたくないときや、まず気持ちを外に出したいときに向きます。窓口ごとに受付時間が違います。

職場の中の仕組みとして、労働安全衛生法13条と施行令5条により、常時50人以上の労働者を使う事業場は産業医を選任します。同法66条の10のストレスチェックについて、厚生労働省のQ&Aは労働者に受検義務はない(受けることが望ましい)と説明しており、検査の結果は本人の同意なしに事業者へ提供されません。仕組みはストレスチェックの仕組みと結果の使い方に、休むことを考え始めたら休職を考えたときの基本の流れに、通いながら働く段取りは通院しながら働く5つの手順にまとめています。

職場の外の公的な窓口のうち、夜中や休日でも話せるのは、上の注意の欄に書いた#いのちSOSとよりそいホットラインです。平日の夜や土日に仕事の悩みを話したいなら、厚生労働省の「こころの耳」に、働く人向けの電話相談とSNS相談があります。どちらも祝日・振替休日・年末年始(12月29日〜1月3日)は休みです。受診先や地域の相談先は、お住まいの保健所や、都道府県・政令指定都市の精神保健福祉センターで探せます(2026年10月23日に厚生労働省のページで確認)。

番号や受付時間は、あとから変わる場合があります。こころの耳は2026年10月21日付で、別の番号に誤ってかけてしまう例が起きているとして、番号の確認を呼びかけています。かける前に公式ページと見比べてください。番号・受付時間・対象の違いを表で比べたいときはメンタル相談窓口の一覧を、相談から受診までの段取りはカウンセリングの受け方と最初の1回の流れを見てください。

つらさの中身を、ここまで一緒にほどいてくれて、うれしいよ。

今夜は決めごとを棚に置いて、早めに目を閉じようね。

よくある質問

看護師がつらいと感じるのは、甘えや弱さですか?

そうとは言い切れません。仕事の量や責任、人との関係、睡眠の不足が重なれば、誰でもつらさを感じることがあります。弱い・強いで考えるより、出どころを分けて見るほうが、次の一手を決めやすくなります。

看護師がしんどい・病むのは、よくあることですか?

看護師だけに絞った公的な割合は、確認できていません。厚生労働省の令和7年の調査で、強い不安やストレスを感じる事柄がある労働者は67.5%でしたが、看護師に限った数字ではありません。割合より先に、自分が休めているかを見てください。

職場に知られずに相談する方法はありますか?

こころの耳の電話・SNS相談や、#いのちSOS、よりそいホットラインなど、職場の外の公的な窓口があります。ストレスチェックの結果も、本人の同意なしに事業者へ提供されないと法律で定められています。番号と受付時間は、本文の相談先の節から一覧のページへ進めます。

辞めるか続けるか、いま決めたほうがよいですか?

急いで決めなくてよいことが多いです。眠れない、食べられない時期は、ものごとを悪い方向に見やすくなります。少し休めてから、[辞めたい気持ちを3つに分けて考える記事](/yametai/)などで整理すると、選べる道が見えやすくなります。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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